F1創設100周年へ向けた「タイムカプセル」企画、レジェンドたちが集結―現役ドライバーは唯一人

レジェンドF1ドライバーたちがタイムカプセルを埋める様子のイメージcopyright Formula1 Data

ロンドンのO2アリーナで開催されたF1初の合同ローンチイベント「F1 75 Live」。その前夜、F1界のレジェンドたちが一堂に会する「レジェンドたちの夕食会」が開かれ、この場でF1の未来に向けた特別なプロジェクトが発表された。それが「タイムカプセル」企画だ。

この夕食会には、F1の歴史を築いてきたレジェンドたちが招待され、唯一の現役ドライバーとしてフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が参加した。

さらに、バーニー・エクレストン、ルカ・ディ・モンテゼーモロ、ミカ・ハッキネン、エマーソン・フィッティパルディ、マリオ・アンドレッティ、ナイジェル・マンセルといった往年の名ドライバーやF1界の重鎮が集結。彼らは、2050年のF1創設100周年に向け、未来のドライバーやファンへの特別なメッセージをタイムカプセルに託した。

レジェンドたちは、それぞれが紙にメッセージやフレーズを書き、それを封印した箱に収めた。このタイムカプセルは、F1が創設100周年を迎える2050年に開封される予定だ。保管場所は公表されていないが、F1の過去・現在・未来をつなぐ貴重なメッセージが込められていることは間違いない。

Courtesy Of Ferrari S.p.A.

元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロ

スペインメディアによるとアロンソはこの企画について「とてもクールなアイデアだ。25年後にこれが開かれたとき、次の世代がF1の歴史を振り返るきっかけになるだろう」と語った。

また、「もし25年前のF1レジェンドたちが同じことをしていてくれていて、それを今読めたらどんなに面白かっただろう」とも述べ、F1の歴史を未来へつなぐ意義深い取り組みであることを強調した。

さらに、25年後のディナーにも参加する可能性について問われると、「もしかしたらまだそのテーブルに座っているかもしれないけど、何とも言えないね」とも語った。

「懐かしい顔ぶれに会えて楽しかったよ。僕の最初のボス、ジャンカルロ・ミナルディや、バーニー(エクレストン)、ルカ・ディ・モンテゼーモロもいた。そして尊敬する伝説のマリオ・アンドレッティとも会えた」

Courtesy Of Williams

ウィリアムズのレーシングを着るナイジェル・マンセル、2022年6月26日グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて (1)

今回の夕食会には、チャンピオン経験のある現役F1ドライバーのうちアロンソのみが参加した。7度のワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトン、4連覇中のマックス・フェルスタッペンは欠席した。

これについてアロンソは「彼らは忙しかったようだ」とコメントし、これを皮肉として報じるメディアもあった。

今回の「タイムカプセル」企画は、F1の過去・現在・未来をつなぐ特別な試みだ。25年後の2050年、このカプセルが開かれるとき、そこにはF1の歴史を築いてきたレジェンドたちからのメッセージが残されている。

F1の進化を見守ってきたレジェンドたちの想いが、未来のドライバーやファンにどのように受け継がれるのか。その瞬間を、モータースポーツファンとして目撃できる日を心待ちにしたい。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2024年11月23日(土) F1ラスベガスGP決勝(ラスベガス市街地コース)

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