F1バーレーンGP決勝 2024:タイヤ戦略とグリッド、レッドブル勢は変則か
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日本時間3月2日(土)24時にスタートを迎える2024年シーズンの初戦、F1バーレーンGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動および、予想されるタイヤ戦略を見ていこう。
2024年F1バーレーンGP 決勝グリッド
ランド・ノリスが早くもパワーユニット(PU)交換を行ったが、初戦という事でPUやギアボックス交換に伴うグリッド降格があろうはずもなく、競技規定違反によるペナルティも戒告処分が1件あったのみで、現時点で予選結果とグリッドに違いはない。
ポールポジションに着くのはマックス・フェルスタッペン。最前列2番グリッドには僚友シャルル・ルクレール(フェラーリ)が並び、2列目にはジョージ・ラッセル(メルセデス)とカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く。
角田裕毅(RB)は現実的にポイント争いが期待できる11番グリッドに着く。隣に並ぶのはランス・ストロール(アストンマーチン)で、後方にはトップスピードで優位性を持つウィリアムズのアレックス・アルボンが目を光らせる。
以下は暫定のスターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。予選順位との変動値を合わせて記す。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1(-) |
2 | C.ルクレール | フェラーリ | 2(-) |
3 | G.ラッセル | メルセデス | 3(-) |
4 | C.サインツ | フェラーリ | 4(-) |
5 | S.ペレス | レッドブル | 5(-) |
6 | F.アロンソ | アストンマーチン | 6(-) |
7 | L.ノリス | マクラーレン | 7(-) |
8 | O.ピアストリ | マクラーレン | 8(-) |
9 | L.ハミルトン | メルセデス | 9(-) |
10 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 10(-) |
11 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 11(-) |
12 | L.ストロール | アストンマーチン | 12(-) |
13 | A.アルボン | ウィリアムズ | 13(-) |
14 | D.リカルド | RB ホンダRBPT | 14(-) |
15 | K.マグヌッセン | ハース | 15(-) |
16 | V.ボッタス | ザウバー | 16(-) |
17 | 周冠宇 | ザウバー | 17(-) |
18 | L.サージャント | ウィリアムズ | 18(-) |
19 | E.オコン | アルピーヌ | 19(-) |
20 | P.ガスリー | アルピーヌ | 20(-) |
決勝レースはDAZNとフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。
想定されるタイヤ戦略と天気
バーレーン・インターナショナル・サーキット(BIC)を57周する事で争うF1バーレーンGPは例年、2ストッパーが主流となるが、この傾向は今年も変わらなそうだ。
BICの舗装には荒れたイギリス産の花崗岩が使われており、レイアウトと相まってリアタイヤのデグラデーションが課題となる。1ストッパーは現実的とは言えない。
ピレリのシミュレーションによると、理論上最も速いのはソフト(C3)とハード(C1)を使った2ストッパーだ。特に上位グリッドはソフトスタートが予想される。基本的に他のコンパウンドを選ぶとスタートでポジションを落としかねず、挽回するのは非常に難しい。
「もちろん、誰もがソフトを履いてスタートする事になるが、レッドブルのようにC1を1セットしか持っていないドライバーは、13~18周目に1回目のピットストップを行ってハードに履き替え、37~43周目に2回目のピットストップを行い、ソフトタイヤでフィニッシュする必要がある」とピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは語る。
「ハードタイヤを2セット使用する場合は、11~16周目の間に1回目のピットストップを、そして32~38周目の間に2回目のピットストップを行う事になる」
ハードタイヤが1セットしか残っていないのはレッドブル勢のみだ。ライバルチームとは異なる変則的なストラテジーが予想される。
ピレリは原則としてミディアムタイヤを推していない。ソフトには性能的なアドバンテージがあり、ハードはデグラデーション的に有利だが、ミディアムはどっちつかずと見なしている。
ハード、ミディアム、ソフトの全てのコンパウンドを使う2ストップ戦略は理論上、遅いものの、例えば前週のテスト最終日のように、トラック・エボリューションが劇的に進む場合には「検討に値するかもしれない」とイゾラは付け加えた。
ただ、より現実的なのはソフトタイヤの潜在能力を最大限に活かすための3ストップ戦略で、特にレースの終盤にセーフティーカーが導入された場合には有効に機能する可能性がある。
注目ポイントの一つは、スタートでハードタイヤを選択する者があるかどうかだろう。失うものがなく、オーソドックスな戦略での入賞は難しいと考えるチームは、ギャンブルに打って出るかもしれない。