対立解消へ…F1とFIAが共同声明を発表「戦略的プラン」の策定に向け足並み揃える
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様々なトピックを巡り緊張関係にあったフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)と国際自動車連盟(FIA)は、F1第7戦エミリア・ロマーニャGPを週末に控えた2024年5月15日(水)、協力関係を築き、責任を持ってF1の将来に取り組んでいくとの共同声明を発表した。
タイトル争いを巡る2021年のアブダビGPでの物議、そしてモハメド・ベン・スレイエムがFIA会長に就任した同年12月以来、FIAとFOMの関係は悪化の一途を辿ってきたが、新たなコンコルド協定を巡る話し合いがスタートする中、両組織は緊張緩和に向けて歩み寄ったようだ。
水曜に発表された共同声明の中でF1とFIAは、「FIAフォーミュラ1世界選手権はかつてないほど力強く、世界的な成長を遂げている。スポーツ全体に最良の成果をもたらすべくFIAとF1は責任を持って取り組んでいく」と述べた。
「目的の達成に向けて、今後数年間でF1の可能性をさらに高めチャンスを掴めるよう、我々は新たな戦略的プランを策定している」
ベン・スレイエムとF1のステファノ・ドメニカリCEOは問題解決に向け、過去数ヶ月間に渡って話し合いを続けてきたと見られている。
両組織間の対立の渦中にいたのはベン・スレイエムだった。
2023年の年明けには、サウジアラビアの公的投資基金「PIF」がF1の商業権を持つリバティ・メディアに200億ドル超(約3兆円)の買収提案を持ちかけたとの報道に対して「暴騰だ」と述べ、FOMから強い批判を浴びた。
また最近では、GMと提携したアンドレッティ・グローバルをF1に参戦させるか否かを巡って真っ向から対立。ベン・スレイエムがアンドレッティのF1参戦を公然と支持し、FIAが競技面および技術面での要件を満たしているとして承認を与えたにも関わらず、FOMはアンドレッティの申請を却下した。
共同声明が発表された10日前のマイアミGPでは、アンドレッティとキャデラック、そしてFOMとFIAの幹部を交えた会談が行われたばかりだ。
声明の中にある「戦略的プラン」の詳細は不明だが、両組織には今後、2026年の発効が予定される新たなコンコルド協定、つまりFIAとFOM、そしてF1チームの3者間で締結される商業協定を取りまとめるという大きな課題が待ち受けている。