ピエール・ガスリーを失いたくない、とレッドブルF1…再度の昇格の可能性を除外せず
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レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはピエール・ガスリーを失う事だけは避けたいとして、将来的にシニアチームに再昇格させる可能性を認めた。
26歳のフランス人ドライバーはF1キャリアの全てでレッドブルからの支援を受けてきた。トロロッソでの活躍が認められ、2019年にはマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルに移籍するもペース及ばず、僅か12戦というシーズン半ばで降格を言い渡された。
だが、ファエンツァのチームに戻って以降、モンツァでの優勝を含めて3度の表彰台を獲得するなど、チームリーダーとしてアルファタウリを成功に導いてきた。
ガスリーは母国フランスのCanal Plusとのインタビューの中で、コース上でのパフォーマンスのみならず、コミュニケーションを含めたチームとの関わり方や、レーシングドライバーとしてのチームの導き方といったコース外でのスキルを含めて「年を追う毎に成長」しているとして再度の昇格を「確信している」と語っているが、その自信は根拠なきものではないようだ。
レッドブル系チームの人事権を掌握するマルコはformel.deとのインタビューの中で、契約が満了を迎える2023年末までに「彼に昇進のチャンスを与えることができなければ、我々は彼を失う可能性が高く、それは避けたい」と語った。
元トロロッソの共同オーナーであるゲルハルト・ベルガーはガスリーの近年のパフォーマンスについて「もう一度チャンスを得るのに十分な実力がある」と指摘しているが、ガスリーが再びトップチームでのドライブを得られるかどうかについては、最終的には今年RB18をドライブしているセルジオ・ペレスとの比較次第だ。
マルコは「ゲルハルトの言う通りだが、現時点ではまだチェコとの契約が残っている。2人のドライバーのパフォーマンスを比較する必要があるが、チェコとの契約は今年半ばまで残っている」と認めた。
ペレスは昨年8月に1年延長を提示され、2022年シーズン終了までミルトンキーンズのチームに留まる事が決定しているが、恐らく現行契約にはオプション条項が含まれている。大抵の場合、シーズン半分を消化し終えたサマーブレイク明けにチームはその権利を行使するか否かを決定する。