トロロッソ、ガスリーQ1敗退の理由を説明「本来であれば2台揃ってQ2に行けたはず」
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スクーデリア・トロロッソの副テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンが、6月9日土曜に行われたカナダGP予選でのガレージ内での動きを説明した。
本来であれば2台揃ってQ2に行けたはず
ジョディ・エギントン副テクニカル・ディレクター
初日は生産的な一日だったが、エンジニア達はセッションを終えた後も夜通しで最適なセットアップの分析に取り組んでくれた。そのおかげで今日はマシンバランスを改善させる事ができたよ。両ガレージ共に、ある程度ベースのセッティングは固まっていたため、今日取り組んだのはアウトラップの際のタイヤの準備と、ブレーキバランス、ディファレンシャル、そしてパワーユニットのパラメーターの微調整だった。
ドライバーからのフィードバックによって、一発のタイムを向上させるためにフロントタイヤの準備を改善する必要がある事が分かっていたが、それを除けばマシンは良い状態に仕上がってきていた。ただ残念なことに、FP3終了間際にピエールのパワーユニットに問題がある事が分かったため、不要なリスクを避けるために旧型のユニットに戻して予選に臨むことにした。ホンダとトロロッソのメンバー達は、予選に向けた準備への影響を最小限に抑えつつ、時間内にパワーユニットを交換してくれた。素晴らしい仕事ぶりだったよ。
予選では、プッシュラップの後にクールラップをはさみ、再度プッシュラップというアプローチを計画していた。ここは1周が短い事もあってQ1では特にトラフィック管理が重要なんだ。ブレンドンは1回目のアタックの最初のプッシュラップで若干妥協を強いられてしまったが、2回目のラップは問題なく走る事が出来た。2回目のアタックも同じように上手くいったよ。
ピエールの最初のアタックは、ラップ序盤に酷いアンダーステアが出てしまい手こずる事になったが、2回目の時には改善していたので、その時点では2台揃ってQ2に進めるだろうと考えていたんだ。だが、ピエールは最初のアタックから戻ってきた際に計量に呼ばれてしまい、貴重な時間を失ってしまった。残念な事に2回目のアタックには出られず、1回の走行だけで終わってしまいQ2進出を逃してしまった。
チャンスを失ってしまったピエールの事を思うとガッカリだよ。でも、ブレンドンの方はスムーズに予選を行い、何回か素晴らしいラップを披露し12番手につけてくれて良かった。もう少し上を狙えた可能性もあっただけに複雑な気持ちでもあるけどね。今は明日の決勝レースに気持ちを切り替えている。今夜は、最適なタイヤの使い方や、レース中にどのようにしてポジションを上げ、目の前に転がり込むチャンスを活かしていくかについて戦略を練るつもりだ。
ポールポジションから決勝に挑むのはスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。同じくフロントロウにはメルセデスAMGのバルテリ・ボッタス、逆転勝利を狙う。2018年F1第7戦カナダGP決勝レースは、日本時間6月11日(月)午前3時10分からジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催される。