DNSを覚悟したピエール・ガスリー「まさかこんな結末が…」残り90秒の奇跡でピットレーンから9位入賞
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F1第14戦ベルギーGPの決勝レースに向けて8番グリッドの好位置に並んでいたピエール・ガスリー(アルファタウリ)を悪夢が襲った。電気系統のトラブルが発生し、キャリア通算100戦の節目のレースはDNSの危機に見舞われた。
やむを得ずマシンはガレージへと押し戻された。出走できないかもとの不安が募る中、10号車AT03はスタート直前になって息を吹き返した。曰く、スタート90秒前のことだった。
ピットレーンからスタートしたガスリーは次々とフィールドを駆け上がっていき、見事9位フィニッシュを果たした。テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「波乱万丈のレースだった」と表現した。
レースを終えてヘルメットを脱いだガスリーは「何が起こったのかよく分からないけど、電気系統に問題があって、クルマが起動しなかったんだ」と事の顛末を説明した。
「その結果、クルマをガレージに押し戻さなきゃならず、レースには出走できないかもしれないって言われたんだけど、スタートまで後90秒ってところで動き出してくれたんだ」
この結果にはチーム代表のフランツ・トストも大いに満足している様子だ。
アルファタウリの指揮官は「当然、ピエールにとって難しいレースになったが、見事な走りを見せてくれた。序盤はグリップ不足に悩まされたが、ミディアムを履いた後半のスティントで幾つもポジションを上げていき、最高の仕事してみせた」と振り返った。
まさかこんな結末が待ってるなんて…
ピエール・ガスリー決勝: 9位 / 開始: ピットレーン
最高のレースだった。今日は僕にとって通算100回目のレースだったし、特別な1日になったよ。まさかこういう結末が待ってるだなんて、ほんとビックリだよ。
ピットレーンからのスタートでトップ10に入れたんだから信じられない気分だ。今日は満足しなきゃね。
8番グリッドに並んでいた時に、トラブルが出てしまってガレージに戻らなきゃならなかったんだ。運良くクルマが動いてくれて、ピットレーンからレースを始めることができた。
マシンはまだ僕らが望んでいる状態じゃないし、取り組むべきエリアが幾つかあるけど、今日もまたポイントが獲れて本当に嬉しい。
8月28日(日)にスパ・フランコルシャンで行われた2022年F1第14戦ベルギーGPの決勝レースでは、14番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季9勝目をマーク。2位にチームメイトのセルジオ・ペレス(レッドブル)、3位表彰台にカルロス・サインツ(フェラーリ)が滑り込む結果となった。
ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは、9月2日のフリー走行1で幕を開ける。