ガスリー、今季初セッションで最速!「期待はずれ」なメルセデスのアップデート / F1バーレーンGP《FP1》結果とダイジェスト

バーレーン・インターナショナル・サーキットでアルファタウリAT03を駆るピエール・ガスリー、2022年3月18日F1バーレーンGPフリー走行1にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

グランドエフェクト新時代の幕開けを告げる2022年シーズンの記念すべき第1戦バーレーンGPが3月18日に開幕を迎え、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)が今季最初のセッションで最速を刻んだ。

日本時間21時から1時間に渡ってバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた金曜1回目のフリー走行でガスリーは、全車最多タイとなる23周を走り込み、1分34秒193のベンチマークを残した。昨年のFP1最速とのギャップは2.8秒だった。

シャルル・ルクレールは派手に360度スピンを喫する場面がありながらも、ガスリーから0.364秒落ちの2番手に続いた。3番手にはカルロス・サインツが続き、フェラーリがF1-75のポテンシャルの高さを示した。ガスリーはソフト、跳馬の2台はミディアムタイヤでの計測だった。

金曜午前の現地サクヒールは晴天に恵まれ、セッションは気温20℃、路面温度35℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは最も硬いレンジのC1からC3までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

フェラーリと並び優勝候補に数えられるレッドブルは、マックス・フェルスタッペンが5番手、セルジオ・ペレスが10番手を刻んだ。いずれもソフトタイヤを装着する事はなく、軽くクイックラップを走った後、ロングランに集中した。

チームメイトがタイムシートのトップに立ったのに対し、同じAT03をドライブする角田裕毅は9番手につけた。2年目の日本人ドライバーはガスリーと同じ様にハードとソフトを使ったプログラムに取り組んだ。

コロナ陽性のセバスチャン・ベッテルの代役を務める事になったニコ・ヒュルケンベルグは、初日前日の夜遅くにようやく現地に到着。アストンマーチンAMR22での初走行という事で、まずはマシンに慣れる事を優先し、23周を走って14番手タイムを残した。

チームメイトのランス・ストロールは6番手をマークしたが、両者のギャップは1秒に過ぎなかった。

60分間のセッションでは、開始早々にエステバン・オコン駆るアルピーヌA522の右側サイドポッドが破裂するアクシデントがあった。コース上に落ちたデブリ回収のために今季一発目の赤旗が振られた。原因は不明。メルセデスもまた、ジョージ・ラッセルの63号車からパーツが脱落する場面があった。

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右側のサイドポッドが破損したエステバン・オコン駆るアルピーヌA522、2022年3月18日F1バーレーンGPフリー走行1にて

メルセデスはポーパシングへの対処として2種類のフロアを持ち込み、2台で異る仕様をテスト。ラッセルはソフトタイヤで4番手を、目新しい蛍光イエローのニューヘルメットを被ったルイス・ハミルトンは7番手をマークしたが、メルセデスは今のところアップデートの効果に満足していないようだ。

エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、ポーパシングに関しては「幾らか改善した」としながらも「アップデートキットは望んでいたほどではなく、期待していたペースを実現できてもいない」と語った。

オーバーヒートで幾時間もの走行時間を失った先週のバーレーンテストを経て、マクラーレンは新しいブレーキダクトを持ちこんだ。ランド・ノリスは16番手、ダニエル・リカルドは17番手でクルマを降りた。

アンドレアス・ザイドル代表によるとこれは恒久的な解決策ではなく、あくまでも間に合わせの暫定仕様だと言うが「まだ初期段階ではあるもののセッションは順調にスタートした。今のところは前向きだ」と少なからず手応えを得た様子をうかがわせた。

アルファロメオのバルテリ・ボッタスはインスタレーション・ラップを経てガレージに戻り、殆どの時間をガレージ内で過ごしてた。走行は僅か2周に留まりノータイム最下位に終わった。エンジントラブルが原因とみられる。

一方でチームメイトの周冠宇は20周を走り込んで11番手と、印象的なF1初セッションを過ごした。

ハースの2人はレッドブル、フェラーリと並びソフトを履かず、ミック・シューマッハが17番手、ケビン・マグヌッセンが19番手でセッションを終えた。

2022年F1第1戦バーレーングランプリ2回目のフリー走行は、日本時間3月18日(金)24時から1時間の日程で開催される。

2022年F1第1戦バーレーンGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:34.193 23
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:34.557 +0.364 22
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:34.611 +0.418 23
4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:34.629 +0.436 23
5 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:34.742 +0.549 22
6 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:34.814 +0.621 22
7 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:34.943 +0.750 17
8 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:35.000 +0.807 14
9 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:35.028 +0.835 20
10 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:35.050 +0.857 23
11 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:35.053 +0.860 20
12 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:35.151 +0.958 15
13 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:35.644 +1.451 15
14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 1:35.815 +1.622 23
15 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:35.923 +1.730 17
16 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:36.304 +2.111 22
17 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:36.402 +2.209 20
18 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:36.536 +2.343 23
19 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:36.804 +2.611 21
20 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 2

コンディション

天気晴れ
気温20℃
路面温度35℃

セッション概要

グランプリ名 F1バーレーンGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 バーレーン・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5412m
コーナー数 15
周回方向 時計回り

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