F1アゼルバイジャンGP パワーユニット投入状況:メルセデスと跳馬14台が一斉交換、アロンソはエキゾースト5基目に

バクー市街地コースを周回するアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2021年6月4日F1アゼルバイジャンGPフリー走行1にてCourtesy Of Alpine Racing

国際自動車連盟(FIA)テクニカルデリゲートの発表を元に、2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPフリー走行1開始時点における各ドライバー(マシン)毎のパワーユニット投入状況を以下にまとめる。

前戦モナコでPU交換を行ったマシンは1台もなかったが、世界最速のストリートサーキット、バクー市街地コースでの週末に先立っては、メルセデス及びフェラーリの各エンジンを搭載する全14台が今季2基目のICE(内燃エンジン)を投入するなど、ルーティーンを消化した。このコースにおけるニューエンジンの利点は無視できない。

メルセデスPUを使用するワークスとマクラーレン、アストンマーチン、そしてウィリアムズの全8台はICEの他に、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エキゾーストの交換を行った。いずれも今シーズン2基目の投入となる。

フェラーリ勢はワークス含めたアルファロメオとハースの全6台が今季2基目のICE及びMGU-Hの封を切り、加えて3基目となるエキゾーストを投じた。なおニキータ・マゼピンのみ、2基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)を開封した。

相変わらず奇妙なのは唯一のルノーパワーユニット勢であるアルピーヌの2台だ。フェルナンド・アロンソのエキゾーストは今季6戦目にして早くも5基目に達し、エステバン・オコンの方も4基目に到達した。

なおいずれも規約範囲内での交換であり、グリッド降格ペナルティの対象外となる。

ライバルとは異なり、ホンダエンジン勢は5戦を消化したPUを使い続けている。2日目以降に交換がなされる可能性もあるが、信頼性に対する自信の現れとも言える。

V6ハイブリッド導入8年目の今年はICE、TC(ターボ)、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE、ES(バッテリー)は各2基まで降格ペナルティなく使用できる。ただしカレンダーが19戦以下となった場合は、MGU-Kの年間許容数が2基までに制限される。

また今季より新たに年間の使用上限に制限が加えられたエキゾースト・システムは、主要4エレメントを年間各8セットまで使用できる。

F1アゼルバイジャンGP:パワーユニット投入状況

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE EX
メルセデス L.ハミルトンHAM 2 2 2 2 1 1 2
V.ボッタスBOT 2 2 2 2 1 1 2
レッドブル・ホンダ M.フェルスタッペンVER 1 1 1 1 1 1 2
S.ペレスPER 1 1 1 1 2 2 2
マクラーレン・メルセデス D.リカルドRIC 2 2 2 2 1 1 2
L.ノリスNOR 2 2 2 2 1 1 2
アストンマーチン・メルセデス L.ストロールSTR 2 2 2 2 1 1 2
S.ベッテルVET 2 2 2 2 1 1 2
アルピーヌ・ルノー F.アロンソALO 1 1 1 1 1 1 5
E.オコンOCN 1 1 1 1 1 1 4
フェラーリ C.ルクレールLEC 2 2 2 2 1 1 3
C.サインツSAI 2 2 2 2 1 1 3
アルファタウリ・ホンダ 角田裕毅TSU 2 2 2 2 3 3 3
P.ガスリーGAS 1 1 1 1 2 2 2
アルファロメオ・フェラーリ K.ライコネンRAI 2 2 2 1 1 1 2
A.ジョビナッツィGIO 2 2 2 1 1 1 2
ハース・フェラーリ N.マゼピンMAZ 2 2 2 1 2 2 3
M.シューマッハMSC 2 2 2 1 1 1 3
ウィリアムズ・メルセデス J.ラッセルRUS 2 2 2 2 1 1 2
N.ラティフィLAT 2 2 2 2 1 1 2

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