フェルスタッペン「エンジン故障か?」で赤旗も最速、角田は操舵に”違和感”も9番手 / F1オーストリアGP 2024 《FP1》結果と詳報
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シーズン11戦目となる2024年F1世界選手権オーストリアGPが6月28日に開幕を迎え、メカニカルトラブルを抱えて赤旗の原因を作りながらも、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が週末唯一のプラクティス、金曜1回目のフリー走行でトップに立った。角田裕毅(RB)は9番手という結果だった。
残り28分、「エンジンの故障か?」と無線で尋ねるフェルスタッペンのマシンがピットストレートで失速。停止したことで赤旗が振られたが、フェルスタッペンが失ったのはほんの数分程度に過ぎなかった。
レッドブルはフェルスタッペンに対し、コックピットに留まるよう指示。チャンピオンシップリーダーは賢明にもストレートの坂を利用してクルマを後退させた。この結果、マーシャルの手を借り、ピットレーンに通じる隙間から迅速にガレージへと戻ることが可能になった。
どのような問題が発生していたのかは不明だが、クルマがガレージに戻って数分以内にレッドブルはこれを解決し、セッションが再開されるとすぐにフェルスタッペンはコースに復帰。終盤にソフトタイヤに履き替えると1分5秒685のベンチマークを刻んで後続を大きく引き離した。
Verstappen getting a helping hand from the marshals 👍
Looks all but certain that his FP1 is over 😖#F1 #AustrianGP pic.twitter.com/ZNaSxjvw0r
— Formula 1 (@F1) June 28, 2024
もう1台のレッドブルRB20をドライブするセルジオ・ペレスは、ミディアムタイヤを履いていた際はチームメイトに接近するペースを刻んでいたものの、ソフトタイヤでは1秒以上引き離され12番手でクルマを降りた。
4時間後にスプリント予選が控える中、わずか5分間とは言えセッションが中断されたことは、メルセデスを含むロングラン中のチームに特に大きな影響を与えた。
オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は2番手につけたものの、フェルスタッペンから0.276秒遅れと遠く及ばず、シャルル・ルクレールは僚友カルロス・サインツを1000分の73秒差で抑えて3番手を刻んだが、メルセデスとマクラーレンが見せたポテンシャルを踏まえるとフェラーリはやや劣勢かもしれない。
アップグレードされたマクラーレンMCL38をドライブするランド・ノリスは、セクター1で最速を刻んだもののターン4でロックアップ。グラベルに飛び出してしまい13番手に留まった。
Time running out in FP1…
Norris on a flying lap locks up at Turn 4 and bails into the gravel 😮#F1 #AustrianGP pic.twitter.com/sWmC4qUgvj
— Formula 1 (@F1) June 28, 2024
メルセデス勢はともにハードタイヤでの計測となった。ルイス・ハミルトンはセッションの大部分でトップに立ち、フェルスタッペンにコンマ5秒差の5番手につけた。ジョージ・ラッセルはソフトを履いたものの、ターン4で周冠宇(ザウバー)と遭遇。ラップの中断を強いられ8番手に留まった。
アップグレードを投じながらも前戦スペインで失速を余儀なくされたRBは、今も問題のすべてを把握できておらず、翌イギリスGPまでの問題解決を目標にオーストリアの週末にテストを行う計画を立てた。
角田裕毅はセッション序盤のターン1でコース外に飛び出し、ステアリングコラムの感触が「おかしい」と無線で報告。セッション半分を消化するタイミングで「ステアリングだけど、今は交換できないの?」と尋ねるも、セッション中の交換は無理だと突き返された。
ミディアムでのラップタイムは可もなく不可もなくといった具合であったが、終盤にソフトに履き替えると角田裕毅は、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を抑える9番手タイムを刻んだ。僚友ダニエル・リカルドは0.383秒遅れの16番手でセッションを終えた。
スプリント予選は日本時間6月28日(金)23時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2024年F1第11戦オーストリアGPフリー走行1(FP1)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:05.685 | 27 | |
2 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:05.961 | +0.276 | 31 |
3 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:06.055 | +0.370 | 30 |
4 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:06.128 | +0.443 | 30 |
5 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:06.254 | +0.569 | 38 |
6 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:06.297 | +0.612 | 29 |
7 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:06.384 | +0.699 | 26 |
8 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:06.386 | +0.701 | 31 |
9 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 1:06.579 | +0.894 | 29 |
10 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:06.603 | +0.918 | 29 |
11 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:06.734 | +1.049 | 27 |
12 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:06.783 | +1.098 | 23 |
13 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:06.880 | +1.195 | 29 |
14 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 1:06.919 | +1.234 | 27 |
15 | 77 | ボッタス | ザウバー | 1:06.925 | +1.240 | 28 |
16 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:06.962 | +1.277 | 30 |
17 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:06.966 | +1.281 | 30 |
18 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:06.995 | +1.310 | 27 |
19 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:07.145 | +1.460 | 30 |
20 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 1:07.259 | +1.574 | 28 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 24℃ |
路面温度 | 41℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1オーストリアGP |
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セッション種別 | フリー走行1 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | レッドブル・リンク |
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設立 | 1969年 |
全長 | 4318m |
コーナー数 | 10 |
周回方向 | 時計回り |