土壇場の「工夫」がもたらしたポール…フェルスタッペン、レッドブルの”フェラーリ優勢予想”を覆す
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、予選Q2終了時点ではポールポジションを懸けて争えるとは思っていなかったと明かした上で、Q3に向けてクルマに施した「ちょっとした工夫」が開幕3戦連続のトップグリッドに繋がったとの考えを示した。
結果的には2番手カルロス・サインツ(フェラーリ)に0.270秒という大差でのポールとなったが、レッドブル陣営はそもそも、フェラーリにアドバンテージがあると本気で考えていた。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「フェラーリが優勢だと本当に思っていたんだ」と明かす。
「最後の最後で結果を出すことができた。実際、Q3の最終ラップまで我々はセクター3を完璧に攻略できていなかった」
「予選を含めて今週末はセクター3でコンマ1秒かコンマ15秒の遅れを取っていた。だが今日になってようやくバランスを取ることができた」
予選後の会見の中でフェルスタッペンは、Q2までは「ポールを争えるような感じではなかった」と振り返った。Q3にかけて一体何があったのだろうか?
フェルスタッペンは「Q3に向けてクルマにちょっとした工夫をした事で、限界までプッシュできるようになったように思う。実際、Q3のラップはどちらも本当に満足できるものになった」と説明した。
ただ、この「ちょっとした工夫」を持ってしても、RB20のポテンシャルの全てを引き出すには至らなかった。
「まだやれたと思う」とフェルスタッペンは語る。
「できる限りのことやろうと思ったけど、一つのコーナーから次のコーナーへのアプローチという点では、もっと上手くやれた事が幾つかあったかもしれない」
「知っての通り、プレッシャーを抱えながらこのコースを全開で走る時はいつもそうだけど、他のコースと同じように全てのコーナーを完璧に攻略するのは難しいんだ」
レッドブルがQ3を前に、具体的にどのような変更をRB20に加えたのかは定かでないが、抱えていた課題はオーバーヒートだった。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは「問題は第3セクターでタイヤがオーバーヒートしていた事だった」と説明する。
「最終2番目のコーナーで、それまでのラップで築いてきたリードをすべて失ってしまっていた」
フェラーリは、シャルル・ルクレールが言うところのポール獲得のための「最良のチャンス」を掴みきれなかったが、フェルスタッペンは過去2戦よりフェラーリとの差が詰まったと感じている。
「僕らが上手くやれていなかった部分もあるけど、言ってみれば彼らは初日の段階から、かなりキマっているように見えた」とフェルスタッペン。
「多分、僕らはその逆だったんだろうと思う。最終的には改善できたけどね」
日曜の決勝に向けてフェルスタッペンは、フェラーリとの「興味深いレース」を期待している。
「フェラーリは週末を通してかなりの速さを発揮している。僕らがレースで十分なパフォーマンスを発揮できるかどうか、明日が楽しみだよ」
「今年は(去年より)柔らかいコンパウンドを使うことになるから、レースはかなり厳しいものになると思う」
2024年F1オーストラリアGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がカルロス・サインツ(フェラーリ)を退けポールポジションを獲得した。
2024年F1オーストラリアGP決勝レースは日本時間3月24日(日)13時にフォーメーションラップが開始され、1周5278mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。