メルセデス製とは異なりアストンマーチン製セーフティーカーは「信じられない位に遅い」調査が必要とフェルスタッペン
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レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、アストンマーチン製のセーフティーカー(SC)はメルセデス製とは異なり「信じられない」くらいに遅いため、調査が必要だと訴えた。
2022年シーズンのF1にはメルセデスAMG GTブラック・シリーズとアストンマーチン・ヴァンテージの2種類のSCが供給されており、2度に渡ってSCが導入された4月10日(日)のF1第3戦オーストラリアGPではアストン版が担当した。
2回目のSC導入後のリスタートの際にシャルル・ルクレール(フェラーリ)がアンダーステアに見舞われ、ホームストレートでの加速に際して遅れを取ったためにフェルスタッペンはこれを捉えるチャンスを得たものの、ターン1で僅かに及ばずリードを奪うことは叶わなかった。
The Raceによるとフェルスタッペンはこの時のルクレールについて「セーフティカーがちんたら走っていたせいでグリップ不足だったからだよ」と擁護した。
「亀のようだった。信じられないよ。ダメージを負っているわけでもないのにバックストレートを時速140kmで走るなんてね。なんであんなにゆっくり走らなきゃいけないのか理解できない」
「あれは調査が必要だよ。空力的に改良されてるメルセデスのセーフティカーは間違いなく速いんだから」
「アストンマーチンは本当に遅い」
昨年までのメルセデス製SCには「AMG-GT R」が使われてきたが、今季は「AMG GT Black Series」が採用された。セーフティカーシグナルは従来のようにルーフ上に設置されず、空力バランスを考慮してウィンドスクリーンとリアスポイラーに組み込まれた。
搭載されるのはAMG史上最強の4リッターV8ツインターボエンジン。ドライサンプ潤滑システムを備えたこのモンスターは、最大出力730馬力(537kW)を誇り、0-100km/h加速は3.2秒、最高速度は325km/hに到達する。
対するヴァンテージも4リッターV8を積んでいるが最大出力は535馬力と控えめで、0-100km/h加速も3.5秒と僅かに遅い。
当のルクレールは一件について問われると「正直に言って、毎回遅すぎるって感じてるよ」と答えた。
「特にハードコンパウンドは熱を入れるのが本当に大変で、正直なところ文句を言いたかったけど、コーナーでのセーフティカーのスライド量を目の当たりにして、これ以上速くしろって(SCドライバーのベルント・マイランダーに)言うのは無理な話だと思ったから、プレッシャーを掛けなかったんだ」
この発言を隣で聞いていたメルセデスのジョージ・ラッセルは「メルセデスAMGのセーフティカーには、そういう問題はないんだよね」と冗談を飛ばした。
「真面目な話、メルセデスAMGはアストンマーチンのセーフティカーより5秒も速いんだから、相当なもんだよ」
これに対してルクレールは「フェラーリのセーフティーカーがあれば更に5秒は速くなるけどね」と付け加えた。