英アストンマーチン、早ければ31日金曜にレーシングポイントF1所有者の資金受入を表明か

アストンマーティンのロゴcopyright ASTON MARTIN

ローレンス・ストロールによるアストンマーチンへの出資話が、早ければ1月31日金曜に発表される可能性が浮上した。カナダ人の著名投資家であり大富豪であるストロールの提案が受け入れられた場合、彼が共同オーナーを務めるレーシングポイントF1チームは、英国の高級スポーツカーメーカーの名前へと変更される可能性がある。

フィナンシャル・タイムズは、財務不安に陥っているアストンマーチンが現地30日夕刻に取締役会を開催し、追加資金を受け入れる可能性があると報じた。レーシングポイントF1チームの共同オーナーであるストロールと、ドイツ・ダイムラーやスウェーデンのボルボの筆頭株主である吉利汽車(ジーリー)が共に、アストンに対して発行済株式総数の20%に対して2億ポンド(約285億2,253万円)を支払う意志を明示しているという。

同額を提案している以上、ストロールと吉利汽車のどちらが最終的にアストン株を手にするかについては、資金以外の要素が決定的な意味を持つ可能性が高いと言える。情報筋によると、吉利汽車は傘下に持つロータスなど他ブランドとの技術提携を望んでいるとされるが、ストロール側はF1への参戦が可能かどうかについて関心があるという。

報道によると、早ければ31日金曜日中にもアストンマーチン側から公式発表が行われる可能性があるものの、取締役会での議論は状況次第で週末まで続き、最終的な結果発表は来週にずれ込む可能性があるとしている。当初は、EV自動車用の電池メーカー世界最大手の寧徳時代新能源科技股も交渉のテーブルに名前が上がっていたが、協議を経て脱落したようだ。

仮にアストン株の20%をストロールが手にした場合、ペニー・ヒュージ会長を含む取締役会の再編が行われる可能性がある。アストンマーチンは2018年1月の上場以来、悪い意味で一貫して利益及び売上高の減少に苦しんでおり、段階的に負債を増やしてきた。

アストンに限らずあらゆる規模の自動車メーカーは目下、アライアンスやパートナーシップや合併などの手段によって、新たな排ガス規制への対応を迫られており、電動化や自動運転などの新技術への投資に思案を巡らせている。

レーシングポイントは2月17日(月)に、チームのタイトルスポンサーであるBWTのお膝元オーストリア・モンゼーにて、2020年型F1マシン「RP-20」を発表する予定となっている。

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