アストンマーチンF1、ベッテルの自宅にAMR21のシャシーを流用した最先端シミュレーターを設置
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アストンマーティンF1チームは2022年の開幕を前に、2021年型F1マシン「AMR21」の研究開発用シャシーを使った最先端のレーシングシミュレーターをセバスチャン・ベッテルの自宅に設置した。
このシミュレーターは”ハニーライダー”の名が与えられた先代型AMR21のモノコックを流用した特注品で、3枚のスクリーンに加えて、ベッテル専用のレースシートとヘッドレスト、そしてシートベルトが備えられている。
プロジェクトにはシミュレーターの設計・製造を手掛けるプロシムが加わり、ステアリング・ホイールのフィードバックシステムや、F1マシンのセットアップを模したブレーキシステムのキャリブレーション等でチームをサポートした。
監修したのはガレージ機器シニアデザイナーのマット・トマリン。プロジェクトは2021年4月に発足し、議論と調査を経て約2カ月間に渡って設計作業が行われた。
製造が始まったのは7月。翌8月にはベッテルによるフィードバックと不具合の確認が行われ、9月にはベッテルの自宅に届けられる状態にまで仕上げられた。
コロナ渦による移動や時間的の制約もあり、昨今のF1においてドライバー達は時として、ファクトリーのシミュレーターを使用できない状況に陥ることもある。
実際、昨年初開催されたサウジアラビアGPに際して、ベッテルは事前のシミュレーター作業なしでぶっつけ本番のレースに臨むこととなった。
だが自宅シムが完成した事で、4度のF1ワールドチャンピオンは今年、そうした状況を気にする事なく初開催のマイアミGPを含めた各レースの準備に取り組む事ができる。