アルピーヌF1、仏メカクロームとの契約を更新…次世代パワーユニット導入までエンジン製造と組み立てを外注
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アルピーヌF1チームは23日、フランスの自動車部品メーカー「メカクローム」との間で1.6リッターV6エンジンの主要部品の製造と組み立てに関する契約を更新したと発表した。両者は20年以上に渡る歴史的な協力関係にある。
契約期間はF1に次世代パワーユニットが導入される2024年末までの4年間で、F1用エンジンの組み立ての他、シリンダーヘッドやシリンダークランクケース、タイミングギア、シリンダーヘッドハウジングの開発・製造などが含まれる。
FIA世界耐久選手権(WEC)へのエンジン供給でも知られるメカクロームは過去80年に渡って航空宇宙や自動車、モータースポーツ、防衛、エネルギー産業といった業界向けの高精度部品の設計・開発を手掛けてきた。
その顧客にはエアバスやボーイングといった航空機メーカーや、フェラーリ、ルノー、ポルシェ、ロールスロイスなどが名を連ね、世界11箇所に生産拠点を持ち、2,400人以上の従業員を抱えている。
アルピーヌのローラン・ロッシCEOは「競争激しいF1において継続性は強みであり、メカクロームのサポートはF1でのトップ争い復帰を目指す我々の助けとなるものだ」との談話を発表した。
ホンダのF1撤退が引き金となり、F1は2022年から2024年までの3年間に渡ってパワーユニットの開発を凍結する。メカクロームとの提携により、アルピーヌは次世代PUの開発にリソースを集中する事が可能となる。
2006年以来の世界選手権タイトルを目指す旧ルノーF1チームは今年、グループ・ルノー再編の一環として「アルピーヌ」へとリブランドされ、エステバン・オコンとフェルナンド・アロンソのコンビで2021年シーズンに臨む。
新車「A521」は3月2日に発表される予定だが、エンストンのチームとの2シーズン目に挑むエステバン・オコンはこれに先立って、ポール・リカール・サーキットで2018年仕様のルノーRS18を駆り600km近いマイレージを稼いでいる。