角田裕毅7位昇格!アロンソにドライブスルー懲罰、ラッセルに対する「潜在的に危険」な走行で / F1オーストラリアGP 2024
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3月24日(日)の決勝レースを経てF1オーストラリアGPのスチュワードは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に対して「潜在的に危険」な走りをしたとして、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)にドライブスルー・ペナルティーを科す決定を下した。
レース後のドライブスルーは20秒のタイム加算として処理される。この結果、ランス・ストロール(アストンマーチン)は6位、角田裕毅(RBフォーミュラ1)は7位に昇格し、アロンソは6位から8位に降格した。
ジョニー・ハーバートを含む4名の競技審判団はまた、アロンソに3点のペナルティポイントを科した。過去12ヶ月間の累積点は3点となった。
アルバート・パークで行われた58周のレースの57周目、6位争いを繰り広げていたラッセルが、アロンソを追撃する最中のターン6でクラッシュを喫した。接触があったわけではないが、スチュワードはレース後、両ドライバーを召喚した。
当時の両者のギャップは約0.5秒だった。テレメトリデータによると、アロンソはターン6に向けて、それまでよりも「100メートル以上」早いタイミングでアクセルを戻した。また、通常はブレーキをかけない地点で「ごく僅か」にブレーキをかけ、それまでに一度もやった事のない地点でダウンシフトした。そしてその後、再びアップシフトしてコーナーに向けて加速すると、コーナーに進入するために再びアクセルを緩めた。
スチュワードによると聴聞会の中でラッセルは、アロンソが「不規則」な走りをした事で「不意を突かれる」事となり、「異常に早く距離が詰まった」事で自車のダウンフォースが低下し、その結果としてクルマのコントロールを失い、コーナーの出口でクラッシュしたと説明した。
アロンソはスチュワードに対して「より上手くコーナーから脱出するために、ターン6に対するアプローチを変更し、早めにリフトしてコーナーへの進入速度を抑えるつもりだった」と説明した。
また「早めに減速するつもりだったが、わずかに間違えてしまい、スピードを取り戻すために余計なステップを踏まなければならなかった」とも釈明した。
スチュワードは、アロンソが「何らかの意図」を以て「リフト、ブレーキング、シフトダウン、その他すべての操作を100m以上早く行うという異常な行動」を取った事は、F1競技規定第33条4項、つまり「クルマを不必要に遅く、あるいは乱暴に運転したり、他のドライバーや他の人に危険を及ぼす可能性があるとみなされるような方法で運転してはならない」とする規定に反するものと判断した。
また、一連の「異常」なドライビングは単なるミスではなく、アロンソが「積極的」に採った行動の結果であるとの見方を示し、これを踏まえた上でドライブスルー・ペナルティを科すと主に、ペナルティポイントを加算する決定を下した。
事故の直後、メルセデス陣営はアロンソが意図的にブレーキテストをしたと仄めかしたが、スチュワードは「十分な情報」がないとして、アロンソの意図については判断を下さなかった。