F1引退のカウントダウン…胸が締め付けられる思いのフェルナンド・アロンソ「今までと何かが違う。。辛い」
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フェルナンド・アロンソのF1でのキャリアが終わりを迎えるまで残り後4戦。2度のF1ワールドチャンピオンは引退を間近に控えて、これまでに経験したことのない感傷的な思いを抱いている。
マクラーレンへと移籍して早4年。期待された3度目のタイトルはおろか、優勝すら叶わない悲劇的なキャリア後半を過ごしたアロンソは、ミッドフィールド下位争いに疲れ果て、今季限りでF1を去る事を決断した。アロンソは11月25日に行われるアブダビGPを以てF1でのキャリアに終止符を打つ。
アロンソは時に、自らのチームのエンジンパートナーを不必要とも思える暴言で批判する硬骨漢。曰く”退屈”なF1を引退するからと言って物思いに耽る事などイメージしにくいが、引退を発表して以降は目に映る風景が以前とは異なって見えているのだという。
「ここ数戦というもの、パレードラップの様子をスマホ動画で撮っている自分がいる事にふと気づいたんだ」とアロンソ。CNNスポーツのインタビューに答えた。
「これまでそんな事したことなかったんだけど、今はすべてを記録に残しておきたいって思うんだ。1レース、1レースの最後の思い出を残したい」
「今年の8月に引退を発表して以降は、レースに出る度にこれまでよりも感傷的な思いが湧き上がってくるんだ。ドライバーズ・パレードやファン・セッションに参加すると、何かがいつもとは少し違うんだ。。辛いんだよ」
アロンソのドライビングテクニックは今も昔も超一流だが、フォーミュラ1はドラテクだけでタイトルが獲得できる世界ではない。フォーミュラカー最高峰の舞台は紛うことなきチーム戦であり、勝つためには”個人”ではなく”チーム”という俯瞰的な視点が欠かせない。アロンソはあまりに政治的過ぎた。
マクラーレンが優勝争いに足る競争力のあるマシンを作り上げる見通しは皆無であり、他に行き場のないアロンソがF1でのタイトル獲得数でルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルを上回る可能性はゼロ。F1以外の場所に活躍の場を求めようとするのは必然であった。
3度目のタイトル獲得を諦めたアロンソは、世界のモータースポーツ競技の中で最も誉れ高きF1モナコGP、ル・マン24時間レース、インディアナポリス500の3レース全制覇、すなわちトリプルクラウンの達成をターゲットに据えている。
アロンソは2006年と翌07年にモナコを制し、今年はトヨタと共にル・マン24時間レースで優勝を果たした。野望達成に向けて残るはインディ500のみ。未だ2019シーズンの契約についての発表はないものの、米インディカー・シリーズへの参戦が濃厚と考えられている
「キャリアをスタートさせた時に思い描いていたよりも遥かに多くの事を成し遂げる事ができた。今が去るべき時なんだと思う。F1以外にも新しい興味深い挑戦を見つける事ができた。今の夢は、著名なモータースポーツレースの全てで勝利をおさめる事なんだ」