事故のアレックス・ザナルディ、容態悪化…再び集中治療室へ

車椅子に乗るアレックス・ザナルディ、2019年デイトナ24時間レースにてcopyright BMW

先日、専門のリハビリテーション施設に転院したばかりのアレックス・ザナルディが、7月24日(金)にミラノのサン・ラッファエーレ病院の集中治療室に移された。容態が悪化し「不安定な状態」にあるという。

53歳の元F1ドライバーは、ハンドバイク競技に参加していた6月19日、シエナ近郊でトラックとの衝突事故に巻き込まれ頭部に重傷を負った。シエナのサンタマリア・アッレ・スコッテ病院で計3度の手術を受けて誘発的昏睡状態に置かれていたが、7月22日(火)にロンバルディア州レッコ県コスタ・マズナーガの専門施設へと移送された事で楽観的な見方が広がっていた。

だが、伊紙ラ・レプッブリカが伝えたところによると、ザナルディは金曜16時30分に救急車でサン・ラッファエーレ病院の脳神経外科集中治療室に入り、医療チームによる臨床状態確認のための検査を受けたという。リハビリ施設のクラウディオ・ザノン医師は移送の理由を「不安定な状態にあるため」と説明した。

「今日、患者アレックス・ザナルディの臨床状態が不安定となったため、リハビリテーション科長のフランコ・モルテーニ医師および専門家との協議を経て移送を決定した」

「ミラノのサン・ラファエレ病院の集中治療科において適切な対応が行われた。現時点では、本件に関するこれ以上の情報提供は行わない」

かつてジョーダン、ミナルディ、ロータス、ウィリアムズからF1に参戦したザナルディは、ドイツで行われた2001年9月15日のアメリカンメモリアルでの大クラッシュによって両足を失ったが、強靭的な精神力でレース活動に復帰。その後、ハンドバイクレースへの挑戦をスタートさせ、パラリンピックで4つの金メダルを獲得している。

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