アレックス・アルボン、トロロッソでF1デビュー「目標は立てず、目の前の事に集中したい」
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ホンダエンジンを搭載するスクーデリア・トロロッソからF1デビューを果たすアレックス・アルボンが、2019年の新車「STR14」の発表を受けて、シーズンへの取り組みに関して抱負と意気込みを語った。
「僕は基本的に、これまでのレーシングキャリアを通して、ゴールとか目標といったものを掲げた事がないんだ」タイ国籍のドライバーとして、64年ぶりにF1に参戦するアレックス・アルボンは、このように切り出した。
「僕は毎年、目の前のセッションに取り組むことだけに集中してきた。一歩一歩を確実に歩み、フリー走行であれ予選であれ決勝レースであろうと、マシンに乗って走れるセッション全てにフォーカスしてきたんだ」
「大事なのは兎に角、目の前の事だけだ。一旦長期的な目標を立て始めちゃうと、自分自身に余計なプレッシャーを与えてしまうからね。僕としては自分の事に集中するだけだ。やるだけの事をやって結果を待つだけさ」
レーシングドライバーの父の影響を受けたアルボンは、8歳の時にカートでキャリアをスタート。2012年にフォーミュラ・ルノー2.0でシングルシーター・デビューを果たし、同じ年にレッドブルのジュニアアカデミーに抜擢されるも、散々な成績に終わり、僅か1年で放出された。
だが、その悔しさをバネに腕を磨き続け、2016年にARTグランプリからGP3にステップアップ。チームメイトのシャルル・ルクレールとの激戦の末、年間2位に輝いた。昨年はFIA-F2選手権に参戦し、見事チャンピオンシップ3位を獲得。その実力が評価され、トロロッソ・ホンダのシートを射止めた。
「僕のキャリアは浮き沈みばかりだった。2012年にレッドブルに解雇されてしまい、F1デビューの夢の実現がより厳しくなったと感じた。だからそれ以降は、毎回マシンに乗り込む度に懸命に頑張ってきたんだ」
アルボンは憧れの存在であるMotoGP最強王者、バレンティーノ・ロッシのナンバー「46」からヒントを得た「23」をマシンに掲げ、2019年のF1世界選手権に挑む。