角田裕毅、アルファタウリの2024年ラインナップを巡る”厄介な質問”に混乱…アルボンが救いの突っ込み

鈴鹿サーキットで行われたドライバーズプレスカンファレンスに出席する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月21日(木) F1日本GPCourtesy Of Red Bull Content Pool

未だ2024年の契約発表がないにも関わらず、来季のチームメイトに相応しいのはダニエル・リカルドとリアム・ローソンのどちらかとの厄介な質問を受けた角田裕毅(アルファタウリ)は真面目に答え始めたものの、最後は堂々めぐりの混乱に陥り白旗を上げた。

パドックでは、レッドブルのジュニアチームは来季も角田裕毅とリカルドを起用する可能性が高いと見る向きが目立っているが、先週末のシンガポールでチームにとっての今季最上位となる9位フィニッシュを果たした21歳のニュージーランド人ドライバーの線は今も消えていないとの見解もある。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

入場ゲートを通って鈴鹿サーキット入りする角田裕毅(アルファタウリ)、2023年9月21日F1日本GP

母国凱旋のF1日本GPの開幕に先立ち、9月21日(木)に鈴鹿サーキットで行われた会見の中で、英「Sky Sports」のデイビッド・クロフトから、もし2024年もアルファタウリで走るならチームメイトはリカルドとローソンのどちらが適任かとの質問が飛んだ。

そもそも仮に自身の契約が確定していないのであれば尚の事、真面目に答える必要はなく「選ぶのはチームなので…」との定形文句でも返しておけばよいわけだが、実直な角田裕毅は「正直に言って分かりません。見方次第だと思います」と切り出した。

「ダニエルは間違いなく経験が豊富で、比較すると多くのフィードバックをもたらしてくれています。クルマの挙動についてより詳細に語れるので、エンジニアにとって大きな助けになっていると思います」

「エンジニアの方も、特に彼の話し方や開発面での貢献のあり方を気に入っているように思いますので、もしチームがクルマの競争力をもっと高めたいと考えているのであれば、ダニエルの方が良いかもしれません」

「ただ同時にリアムは最初の3レースですぐに良い走りを見せたと思いますし、今も成長し続けています」

「パフォーマンスという観点で言えば、ダニエルの方はクルマ的に最高とは言えないタイミングで2レースを走っただけですが、リアムが加わった時、クルマはかなり好調で、モンツァとシンガポールで彼は間違いなく上手くやったと思います」

「アルファタウリがジュニアチームのような位置づけである事は承知していますが、一般的に言ってリザルトを追い求めるのであれば(ローソンだと)少しばかりリスクがあるように思います」

「彼らが何を重視するのかに依ると思います。もしより良いリザルトを求めるのであれば、おそらくダニエルでしょう。経験が豊富なので、結果を持ち帰ってくれる可能性があります」

おそらく角田裕毅はリカルドとローソン双方にシートに値する材料があると言いたかったのだろうが、話している内に流れはリカルドに傾いていってしまい、「でもリアムの方も…」とフォローしようとしたものの苦笑を浮かべ、「もう分かりません!答えるのが怖い…」と最後には白旗を振った。

すると隣に座っていたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)が、レッドブルとアルファタウリのドライバー人事権に大きな影響力を持つヘルムート・マルコに触れて「まるで”ユーキ・マルコ”って感じだね!」と救いの突っ込みを入れ、会見場に笑いをもたらした。

角田裕毅は最後に「リアムは9位というチームにとってのベストスコアを残しました。僕は一度も9位でフィニッシュできていません…なので、ここらで止めときます! 多分、リアムとダニエルと僕で、シートが3つあれば良いのだと思います」と笑いながら締め括った。

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