フェルスタッペン、今季初 通算3度目の雪辱のポール…メルセデス抑え込みに自信「十分なトップスピードがある」
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2020年F1第17戦アブダビGP公式予選に挑んだレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、昨季ブラジルGP以来となるキャリア通算3度目、今季初となるポールポジションを獲得。メルセデスによる今季16連続ポールに終止符を打って雪辱を果たした。
ヤス・マリーナ・サーキットは1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンが導入された2014年以降、メルセデスがその全てでポールポジションを獲得してきた”シルバーアローの牙城”であったが、フェルスタッペンは初日フリー走行1回目と土曜の最終プラクティスで最速を記録。予選に向けてペースを上げていった。
FP3で2台共にミッドフィールドに沈んだメルセデスは、予選に入るとギアを上げてQ1とQ2で共に1-2体制を築いた。だが最後のQ3ではフェルスタッペンが驚異的なラップをまとめ上げ、バルテリ・ボッタスに0.025秒差をつける1分35秒246を記録。超僅差の頂上決戦を制した。
60分間に渡る戦いを振り返ったフェルスタッペンは「今シーズンの最後の予選だから一矢報いる走りをしてやろうと思っていたんだけど、実際にそうする事が出来て本当に満足だよ」と喜びをあらわにした。
「予選の序盤はかなりトリッキーだった。ここの最終セクターはミスを誘うようなコーナーが本当に多いから、ラップをまとめ上げるのが難しいんだ。でも幸運にも、最終ラップではすべてが上手くいった」
「タフなシーズンを過ごしてきたから、メカニックをはじめとするチームの誰もが少し疲れ気味だと思うけど、今回のポールでみんなを大きく後押しできたんじゃないかと思う」
この日のポールポジションは、レッドブルにとって2013年以来初のアブダビでのポールだった。7年前のレースはレッドブルがヤス・マリーナで勝利を飾った最後のグランプリであり、以降の6年はすべてメルセデスが表彰台の頂点に立っている。
フェルスタッペンは「勝利のチャンスがある」としながらも「何が起こるかは分からない」として、決勝でのメルセデスの逆襲の可能性を除外しているわけではないが、十分なレベルのトップスピードが稼げているとして、抑え込みに一定程度の手応えを感じている。
「後続の2台は僕とは違う戦略でプレッシャーをかけてくるだろうから簡単なレースになるとは思っていないけど、全力を尽くして楽しもうと思ってる」とフェルスタッペン。
「彼らは本当に速いけど、僕らには十分なトップスピードがあるように思うし、明日はそれが功を奏する事を願っている」
2-3番手のバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンは、ソフトタイヤのフェルスタッペンとは異なりミディアムを履いてグリッドに着く。
今季最後のグリッド争いでは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがキャリア3度目のポールポジションを獲得。1.6リッターV6ハイブリッド時代としては初めて、メルセデス以外がアブダビで予選最速を刻んだ。
2020年シーズンのF1のフィナーレを告げる第17戦アブダビ・グランプリ決勝レースは、日本時間12月13日(日)22時10分にスタート。1周5,554mのヤス・マリーナ・サーキットを55周する事で勝敗を決する。