Q1敗退サインツ「故意にダーティーエアを送ってきた」ラッセルとガスリーを非難、83連続記録潰える

ガレージに立つカルロス・サインツ(フェラーリ)、2023年11月25日F1アブダビGPCourtesy Of Ferrari S.p.A.

衝撃のQ1敗退を喫したF1アブダビGP予選を経てカルロス・サインツ(フェラーリ)は、ジョージ・ラッセル(メルセデス)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)が故意にダーティーエアーを食らわせてきたと非難した。

無線でQ1敗退の知らせを受けたサインツは「驚くことじゃない」「酷いトラフィックだった」と述べ、放送禁止用語を交えて不満をあらわにした後、「メルセデス勢はわざとやったんだと思う。僕の前でね。ターン5だ。アルピーヌはターン2・3だった」と付け加えた。Q2まで0.138秒差だった。

フライング・ラップ中のサインツの前を走行していたのはガスリーとラッセルだった。2本目のバックストレートではルイス・ハミルトンと遭遇した。

サインツは、インラップ中のライバル達が意図的にレーシングライン上に長く留まる事で、後続車両にダーティーエアーを送ったと考えている。

英「RaceFans」によるとサインツは予選を経て「他のクルマより1秒あるいは2秒、コーナーを早く通過すれば、そのコーナーでその相手にコンマ1秒か2秒をロスさせることになる。これは僕らドライバーの間では知られていることなんだ」と語った。

「Q1やQ2が接戦の時に、他のマシンのタイムをロスさせるために特定のコーナーでわざとダーティーエアーを少し送ってくる人たちがいる。アクセルを緩める必要があるわけじゃないから、これは妨害とは見なされていない。でもダーティーエアーを与えることで、そのコーナーでの走りを悪化させるんだ」

「最後に出ていった事で僕は、基本的にセクター1と2の全てで前走車両にかなり接近する事になった。コーナー毎にコンマ数秒を失っているのを感じた」

F1マシンはダウンフォースを得るために空力に頼っている。前走車両からダーティーエアーを受けると一般的にダウンフォースが減少する。すると空力的なグリップが低下し、コーナーの通過速度が落ちる。

サインツの主張を受けてダニエル・リカルド(アルファタウリ)は「いつだって犯人に挙げられているのは彼の方だよ」「僕らをからかっているのかどうかは分からないけど、妨害やら何やらの話になった時にみんなが口するのは彼なんだ」と述べ、一笑に付した。

サインツが保持していた83連続Q1敗退回避という記録はこの日を以て潰えた。最後にQ1敗退を喫した2019年のブラジルGPでは、配線トラブルにより最後尾20番手からのスタートを余儀なくされながらも、キャリア初の表彰台に上がった。


2023年F1アブダビGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間11月26日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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