アビ・プリング、異例の事態を乗り越え「ここ1週間で2度目のF1アカデミー王座」を獲得
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21歳のイギリス人女性ドライバー、アビ・プリング(ロダン・モータースポーツ)が最終第7戦アブダビの3レース全てのポールポジションを獲得し、ここ1週間で2度目となる2024年のF1アカデミー・ドライバーズチャンピオンを獲得した。
アルピーヌの育成プログラムに所属するプリングは、11月30日(土)の第6戦カタールの第1レースで2位表彰台に上がりタイトル獲得を祝った。シリーズ側もプリングをチャンピオンと宣言した。
しかし、バリアの損傷の影響で日曜の第2レースが中止となったことを受け、F1アカデミーはタイトル決定から3日後、最終ラウンドに3つ目のレースを追加する決定を下した。
プリングは、ライバルであるメルセデス育成ドライバーのドリアン・ピンに対し83ポイントのリードを築いていたが、残りのシーズンで獲得可能な総ポイントが84ポイントに増加したため、リードが覆され得る異例の事態となった。
これは、カタールの第2レースが中止された一方、ピンがこのレースのポールポジションに伴う2ポイントを保持し、さらにアブダビで1レースが追加されたために発生した。
12月6日のヤス・マリーナ・サーキットで、3レースの全てのポールポジションを獲得し、再びチャンピオンに輝いたプリングは、予選後のインタビューで「奇妙な1週間でしたが、自分の実力を信じていましたし、再びこのポジションに返り咲くための十分なポイントを獲得できると考えていました」と語った。
タイトル獲得の報酬としてプリングには、2025年のGB3選手権に参戦するための資金が全額バックアップされる。
F1アカデミーは、若手女性ドライバーの育成およびモータースポーツ界への進出を支援する目的でF1が設立したレーシングシリーズで、2023年に初開催を迎えた。
いわゆるワンメイクレースで、約174馬力を発するアバルト製1.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載したタトゥース製のF4シャシー「T421」が使用されており、タイヤはピレリが供給している。