2024年ル・マン予選:トヨタ揃ってハイパーポール叶わず「非常に厳しい状況」と小林可夢偉、全計時末梢で7号車はクラス最後尾

8号車トヨタGR010ハイブリッド、2024年6月12日FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レース予選Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

2024 FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦となる第92回ル・マン24時間レースに向けた予選が6月12日(水)に行われ、トヨタ・ガズーレーシングは2台共にクラス上位8位以内に入れず、ハイパーポール進出を逃した。

ハイパーカークラスはBMW MチームWRTの15号車(ドリス・ファントール、ラファエル・マルチェッロ、マルコ・ウィットマン)が3分24秒465のファステストを刻んだ。

順位 チーム ドライバー タイム
1 BMW M TEAM WRT
BMW M Hybrid V8 15号車
ドリス・ファントール
ラファエル・マルチェッロ
マルコ・ウィットマン
3:24.465
2 キャデラック・レーシング
キャデラック V-Series.R 3号車
セバスチャン・ブルデー
スコット・ディクソン
レンガー・バン・デル・ザンデ
3:24.642
3 フェラーリAFコルセ
フェラーリ 499P 50号車
アントニオ・フオコ
ミゲル・モリーナ
ニクラス・ニールセン
3:24.731
4 アルピーヌ・エンデュランス・チーム
アルピーヌA424 35号車
ポール=ルー・シャタン
フェルディナンド・ハプスブルク
シャルル・ミレッシ
3:24.872
5 キャデラック・レーシング
キャデラック V-Series.R 2号車
アール・バンバー
アレックス・リン
アレックス・パロウ
3:24.993
11 TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ GR010 HYBRID 8号車
セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
3:25.446
61 TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ GR010 HYBRID 7号車
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
ニック・デ・フリース

予選の前後に行われた公式練習ではトヨタGR010ハイブリッドが共にトップタイムを刻んだが、現地19時から1時間に渡って行われた予選では、LMP2、LMGT3の各クラスを含む全62台が一斉にアタック。トラフィック・マネジメントが鍵の一つとなった。

8号車トヨタ(セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮)はハートレーがステアリングを握ったものの終始トラフィックに見舞われ、新品のミディアムタイヤで臨んだ最終ラップでは序盤にスピン。タイム更新ならず11番手に留まり、0.301秒差でハイパーポール進出を逃した。

ハートレーは、クリーンラップが得られなかった事に対する失望を認めつつも「これもレースだ」と気持ちを切り替え、「クルマには競争力がある」として、決勝レースに向けて集中いきたいと語った。

平川亮は難しい1日になったとしつつも「クルマの感触は本当に良い」とコメント。22時より行われた週末初の夜間走行、2回目のプラクティスでトップタイムをマークしたブエミは「決勝に向けた準備は着実に進んでいる」と強調した。

7号車(小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、ニック・デ・フリース)は小林可夢偉が4番手を刻んだものの、終盤にカーティングコーナーで痛恨のスピンを喫してコースオフ。赤旗中断を招いた結果、全ラップタイムが抹消され、23台で争われるハイパーカークラスでの最後尾グリッドが決定した。

最後尾グリッドについて小林可夢偉は「非常に厳しい状況」と認めたが、同時に「凄く良かった」とも述べ、クルマのパフォーマンスに対する自信を示すと共に、「予選でのラップタイムも競争力があるものだったので、今週末は良い結果が出せることを期待しています」と付け加えた。

ロペスは「残念な結果」であるとしつつも、レースは長く「正直なところそんなに大きな影響はない」と軽視し、FP2で9番手をマークしたデ・フリースは「幾つか異なるセットアップを比較したけど、決勝レースに向けた準備としては正しい方向へ進んでいると思う」と語った。

13日(木)には合計4時間に及ぶ2回のプラクティスを挟んでハイパーポールが行われ、15日(土)は15分間のウォームアップを経て現地16時、日本時間23時に決勝のスタートを迎える。

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