F1マイアミGP、DRSゾーン2箇所を短縮…批判続出の翌週に
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5月5日(金)に開幕を迎える2023年大会に先立ち、国際自動車連盟(FIA)はF1マイアミGPの舞台、マイアミ・インターナショナル・オートドロームのDRSゾーン2箇所を短縮する決定を下した。
マイアミ・インターナショナル・オートドロームは全長5,412mの中に計3本のストレートを持つ。初開催の昨年は、その各々にDRSゾーンが設けられた。
FIAは2回目の開催を迎える今年、第1・2DRSゾーンをそれぞれ、75m短縮した。ピットストレート上の第3DRSゾーンおよび、各検知地点に変更はない。
DRS検知地点 | DRS稼働地点 | |
---|---|---|
DRS1 | ターン8の90m先 | ターン9の105m先 |
DRS2 | ターン16の70m先 | ターン16の525m先 |
DRSゾーンの短縮を巡っては、先週末のアゼルバイジャンGPでドライバー達の批判的な声が相次いだばかりだ。バクー市街地コースでのレースはコース上のアクションが乏しく、追い抜きがあまり見られない単調な展開となった。
ランド・ノリス(マクラーレン)によれば、DRSゾーンの短縮についてはドライバーズ・ブリーフィングで「全ドライバーが疑問を呈していた」という。GPDAディレクターを務めるジョージ・ラッセル(メルセデス)は「ドライバーの意見が全く反映されていない」と述べ、失望をあらわにした。
2023年型F1マシンは前季型よりも先行車両に対する追随性が悪化しているとの見方が一般的で、これがオーバーテイクを困難にしているとみられている。
アゼルバイジャンGP後にマイアミでのDRSゾーンの調整について再検討されたのかどうかは不明だ。新世代グランドエフェクトカーが導入された2022年のデータを元にFIAは2023年シーズンに先立ち、マイアミやアゼルバイジャンを含む序盤5戦に関してDRSゾーンを見直す方針を発表していた。
なおターン15のレイアウトの微調整などと合わせて路面は全面再舗装された。
コースはハードロック・スタジアム私有地内の既存の道路に加えて、新たに「超平滑」なレーシングアスファルトが敷設されたものの路面は滑りやすく、初開催に向けては高圧ジェット洗浄が施された。
ただそれでもおなおグリップレベルはフェルナンド・アロンソをして「F1のスタンダード」ではなく、多くの批判を浴びた。