角田裕毅、F1日本GP会見 全文書き起こし:来季チームリーダーに向けての自信と課題、F4時代に身につけた鈴鹿のコツ、初のF1観戦
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自身初のF1母国レースに臨む角田裕毅(アルファタウリ)が、10月6日(木)に行われた2022年Honda F1日本GPのFIA公式プレスカンファレンスに参加し、各国の記者からの質問に答えた。
フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が同席した。
地元開催に際しての重圧、F4時代に走り込んだ鈴鹿サーキットでの経験、2023年シーズンに向けての課題や自信、 初めて鈴鹿でF1を観戦した際の思い出など、幅広い質問に答えた。
以下、全文書き起こしの形でやり取りの模様を紹介する。
F1に来て以降としては最高の日々
Q:ユーキ、まずはあなたから始めましょう。地元のヒーローです。初めての日本GPはどうですか?
「空港に降り立った瞬間からすごい人だかりで、ホテルの周りにもたくさんの人がいて、驚くほどです」
「今朝、ネットフリックスの人たちと一緒にグランドスタンドに撮影に行ったんですが、木曜のチケット販売が制限されていたにも関わらず、それでもたくさんの人が来ていました」
「これまでのところ、F1に来て以降としては間違いなく最高の日々ですね。兎に角、今週末が楽しみです」
鈴鹿レーシングスクール時代の鈴鹿経験
Q:あなたは鈴鹿レーシングスクールの卒業生ですが、このサーキットでのレースの思い出を聞かせてください。
「4シーズン前だったと思いますが、F4時代にここで走っていました。前回、鈴鹿でレースをした際は優勝しましたし、いい思い出があります」
「当時はここを1周、2分6秒台から2分7秒台で走っていたので、F1とは40秒近い大きな差がありますけどね」
「鈴鹿は本当に大好きなコースですし、ここでは1万周以上走っているので、かなりのコツを身に着けました。でもやはり、F1をドライブする時とはかなりの違いがあります」
「そのため、ビルドアップを上手くやる必要があると思いますが、それでも経験という点では僕にとってベストなコースの一つだと思います」
チームリーダーに向けた準備
Q:アルファタウリの来季残留が発表されて以降としては、今回が初めてのFIA記者会見です。2023年にチームを率いる準備はできていると感じていますか?
「まだまだ残り5戦で学んでいかなければならない点がたくさんあると思っています」
「例えばピエール(チームメイトのガスリー)からまだ多くを学ぶ必要がありますし、シンガポールで冒したミスは間違いなく減らしていかなければなりませんし、他にもペナルティーのこととか色々あります」
「こういった点は間違いなく改善していかなければなりませんが、それと同時にペース、とくに1ラップのペースにはかなり手応えを得ていますし、いい感じで成長できていると思っています
「なので、この勢いを次のシーズンに繋げていって、レースを通してもっと経験を積んでいきたいと思っています」
「そしてシーズン前半にあったような良いリズムを取り戻さなければなりません。今回のレースは良いチャンスになると思いますし、そうしなければならないと思っています」
「まだまだ学ぶべきことはたくさんありますが、率いていくための自信は十分あるように思います」
母国レースでのプレッシャー
Q:サーキットに着いて自分の顔が描かれた巨大なポスターを見た時、どう感じましたか?プレッシャーを感じますか?
「これまでのところは感じていません。あれは文句なしにカッコいいですね」
「自分がここでドライビングしている姿を想像できていないからかもしれませんが、今はプレッシャーを感じているようには思いません」
「と言うのも、4年前の僕は観客の一人に過ぎなかったので、これから日本の観客の前でドライビングする自分の姿を想像するのは本当に難しいんです。こうなるとは正直、思ってもいませんでしたしね」
「グランドスタンドには巨大な写真のようなものもあって、本当にサポートしてもらっているという実感がありますし、おかげで力が湧いてきます」
初めての鈴鹿F1観戦
Q:ファンとして初めて鈴鹿のレースを観戦したのはいつですか?小林可夢偉が表彰台に上ったシーズンにも来ていたのでしょうか?
「たぶん最初に見たのはセブ(ベッテル)がレッドブルでタイトルを獲得した時だと思います。ターン1のエントリー側で見ていたと思います。たくさんのF1マシンが火花を散らしながらターン1に入っていった姿を今でも覚えています」
「それ以前にF1を最後に見たのは2007年のことだったと思います。当時はエンジン音がうるさくて耳を塞いでいたくらいで、あまりF1が好きじゃなかったのですが、セブがチャンピオンになった時のレースを見て、F1ってこんなに速いんだと感動しましたし、いろいろなことに驚かされました」
「小林可夢偉選手が3位になった時は、残念ながら恐らく鈴鹿に見に来ていなかったと思います」