WEC、開催カレンダー変更への批判に釈明「アロンソなしの富士6時間はあり得ない」
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フェルナンド・アロンソの電撃参戦に伴い、確定済みのWEC開催日程が変更された事について批判と疑問の声が上がる中、WEC世界耐久選手権のトップは「アロンソなしの富士6時間レースはあり得ない」との旨のコメントを出し、釈明に追われた。
現役F1王者のアロンソがトヨタ・ガズー・レーシングからのWEC参戦を表明した事に伴い、F1アメリカGPと重複している第4戦富士6時間の開催日時が見直され変更に至った。これによってアロンソは、今年の全てのWECイベントに参戦する事が可能となった。
公式に発表済みの開催スケジュールが、アロンソただ一人のためだけに変更された事に対して、かつてアロンソの僚友を務めたジェンソン・バトンや、チップ・ガナッシから今季WECへフル参戦するオリヴィエ・プラ、LMP2クラス優勝経験を持つオリバー・ジャービスら現役ドライバー達から疑問と批判の声が相次いでいる。
WECのジェラール・ヌヴーCEOは、英AUTOSPORTに対して「チャンピオンシップの利害を守ることが第一の優先事項だ」と述べ、変更の理由を明らかにした。
「トヨタにアロンソのようなドライバーがいるのに、彼なしで日本のレースを行うことなどあり得るだろうか?。フェルナンドはワールドチャンピオンをかけての戦いを望んでおり、1レースも欠場する事はできない。合理的な判断だよ。アロンソなしの富士6時間レースはあり得ない」
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権プチ・ル・マンとSUPER GT 第7戦オートポリスは、当初WEC富士の開催日であった10月21日に開催を検討していたが、衝突を避けるために日程を1週間前倒しにした。だが、今回の変更によってその配慮は水の泡となった。
IMSAは、WEC側からの変更要請に応じ10月10日から13日の開催に変更したものの、これ以上の変更には応じられないとしている。両カテゴリでのレース契約を締結済みのドライバー達は、チームや利害関係者らとの難しい調整と交渉を再度強いられる事になる。