動画:まさにF1サウンド!メルセデスAMG One、グッドウッドで遂にデビュー
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5年の歳月を掛けて生み出されたメルセデスのハイパーカー「Mercedes-AMG One」の市販モデルが遂に初公開され、初日を迎えた6月23日(木)のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでそのダイナミックな走りを披露した。
メルセデスAMGの元ボス、トビアス・モアーズが主張したように、世界最高峰の4輪モータスポーツで使われているパワーユニットを低いアイドリングで安定させ、かつ排ガス規制に適合させる挑戦は困難を極めた。
最高回転数は11,000rpmと、耐久性と市販ガソリンの使用を念頭に敢えてレブリミットは抑えられているが、それでもなおMGU-HとMGU-Kを搭載するF1由来の1.6リッターV6ハイブリッド・ターボのエンジンサウンドは実に刺激的で、開発陣にしてみれば努力の甲斐あったといったところだろう。
FoSに降臨したモンスターは静かにスタートラインを滑り出した。それは暴力的なスピードに対する期待を裏切るかのようなローンチだが、その後、ポテンシャルの一端を垣間見せるかのような加速を見せ、それがロードカーの仮面を被ったF1マシンである事を思い出させる。
オープン・ホイールでないというだけでF1マシンとは似ても似つかぬ外観ではあるものの、風洞実験を重ねる毎に洗練されていったボディー形状は明らかにエアロダイナミクスを意識したもので、シルバーを基調としてブラックを組み合わせ、アクセントカラーにペトロナスグリーンがあしらわれた車体はやはり、誰が見てもシルバーアローだ。
ウォームアップを終えた「ワン」は一旦、観客の前で停止。その後、車高が下がり、前輪の上部のエアベントが開放され、更に巨大なスポイラーが立ち上がる。
再び走り始めると小さなV6が咆哮。グランプリ週末に耳にするような実にF1らしいサウンドが響き渡る。特に低速域はまさにF1といった印象だ。これで排ガス規制をクリアしているのだから驚きである。275人の幸運なオーナーが実に羨ましい。