セバスチャン・ベッテル、”本当に辛い”失格処分「他の人に同じ思いを味わって欲しくない」ルール改定望む
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セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は7月のハンガリーGPで今季2度目の2位表彰台に上がったものの、燃料サンプル違反によってセレモニー後に絶望を味わう事となった。その”辛い”経験から当該ルールの変更を求めている。
ベッテルはハンガロリンクでのレースの大半で、初優勝を飾ったエステバン・オコン(アルピーヌ)に喰らいつき、アゼルバイジャンGPに続いて今季2度目の2位フィニッシュを果たした。
だがレース後、規約で定められた1リットルの燃料をFIAに提出できなかった事で失格処分の裁定が下った。チームは判定に異議を申し立てたものの、スチュワードは再審査の要件を満たしていないとしてこれを却下。リザルトからの除外が確定した。
ベッテルはベルギーGPの開幕を前に、規定量の燃料が回収できなかった事によるレース上での「アドバンテージはなかった」とのチームの従来の主張を支持し、表彰台と大量ポイントを失った事を「本当に辛い」と表現した。
「燃料漏れなのか、それとも何か別の事なのかは分からないけど、レース中に何かが起こり燃料が失われてしまった」
「ラスト1周というところで、何かがおかしい事に気がついたんだ。クルマに燃料が残っていないだなんて本当に驚いた」
「凄く辛い事だけど、これがルールだから受け入れて前に進んでいくしかない。まだ多くのレースが残されているし、その中でポイントを稼いでいきたいと思う」
「僕は表彰台に上がった。記録が抹消されても記憶が消える事はない。チームも同じように感じていると思う」
「ルールはルール」と述べるベッテルは失格裁定を受け入れる一方、自身と同じように辛い思いをするドライバーやチームが今後出ないよう、燃料サンプルに関する現行ルールの改訂を訴えた。
「ルールは明確で、僕らは失格になった。自分が経験したからこそよく分かるけど、これが凄く辛いのは明らかだし、他の人に起こって欲しいとは思わない」
「もう少し寛容であるべきだと思うけど、具体的に何を紙に書いて白黒ハッキリさせれば良いのかは僕には分からない。それを考えるのは僕ではなく他の人達の役割だ」
失格は18ポイントの喪失を意味するだけではない。その分はチャンピオンシップを争う直近のライバルを含む他のチームに分配される事となった。
燃料漏れという予期せぬアクシデントに見舞われた事で、アストンマーチンはコンストラクターズ選手権5位を懸けて、9ポイントという僅差でアルファタウリ・ホンダに追われる立場となった。