ベッテル使用の持続可能燃料企業「P1フューエル」がF1チームと交渉
Published:
セバスチャン・ベッテルがウィリアムズ「FW14B」のデモ走行の際に使用した事で注目されたカーボンニュートラル燃料サプライヤー「P1フューエル(P1 Fuels)」が、2026年に向けてF1チームと交渉している事が明らかとなった。
英国ゴールウェイに本拠を構えるP1フューエルは、2022年より世界ラリー選手権(WRC)に100%持続可能燃料を独占供給している。4度のF1王者は昨年のイギリスGPで1992年のナイジェル・マンセルの愛機をドライブした際に同社の燃料を使用した。
ベッテルはその後、ICE(内燃エンジン)と持続可能燃料によるモータースポーツの将来の可能性を証明すべく、プロジェクト「Race without Trace」を立ち上げた。7月13日~16日にかけて行われる2023年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(FOS)では再び、持続可能燃料を搭載したクラシックF1マシンをドライブする。
P1フューエルの共同創設者兼COOを務めるベンジャミン・ポッカマーは英「Autosport」とのインタビューの中で、2026年以降の潜在的な提携の可能性を探るべく、既に幾つかのF1チームのサプライヤーと協力を始めたことを明らかにした。
F1は2026年に100%持続可能燃料を導入する計画で、サウジアラビア王国の国有石油会社「サウジアラムコ」と独占契約を結んでレギュレーション策定に取り組んでいる。
ポッカマーは、どのメーカーやチームと話し合っているかについては明らかにしなかったが、市販車市場での認知拡大に大いに役立つ可能性があるとの期待を示した。
なおベッテルとの関係に関しては、公式アンバサダーといった契約関係にあるわけではなく、2015年にベッテルが気候変動の問題に対して何らかのアクションを起こしたいと語った事がきっかけで始まったものだと説明した。