セバスチャン・ベッテル「ドライバー会合での振る舞い」で規定違反…執行猶予付きの罰金処分

現地シュピールベルク入りしたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、2022年7月7日F1オーストリアGPCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1オーストリアGPのスチュワードは9日(土)のスプリントレースを終えて、「ドライバーズ・ミーティングにおける振る舞い」がレギュレーション違反に該当する疑いがあるとして、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)を召喚。執行猶予付きで2万5,000ユーロ(約346万円)の罰金を科す裁定を下した。

召喚の理由について4名の競技審判団は、イベント初日金曜の夜に行われたドライバー・ブリーフィングでのベッテルの「振る舞い」が、国際スポーツ規約(ISC)第12条2項1 f) 及び、F1競技規定第20条1項に違反する疑いがあるためだと説明した。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、2022年7月7日F1オーストリアGP

F1競技規定の方は、全ドライバー及びチームマネージャーを召集して行われる、いわゆるドライバー・ブリーフィングへの参加を義務付ける条項で、ISCの方はFIA関係者やオフィシャル等に対する「誹謗中傷」等の行為を禁じるものだ。

ISCは「FIA、その組織、そのメンバー、またはその執行役員、更に一般的にはモータースポーツの利益やFIAが擁護する価値観に対する誹謗中傷、損失を引き起こすあらゆる言葉・行為または記述」を禁止している。

スチュワードによるとベッテルは8日(金)19時にレッドブル・リンクで行われたドライバー・ブリーフィングを許可なく退席し、会合に対する不満をあらわにした。これがF1競技規定への違反とみなされた。

ベッテルは何に不満を爆発させたのか?

審問の中でベッテルはスチュワードに対し、退席後、レースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒと会って「率直に謝罪」し、会合の中での議題を含めて「非常に建設的な対話」を行ったと報告した。

スチュワードは「ペナルティなしでは済まされない違反があった」とする一方、レースディレクターからの報告を受け、「軽減される要因」があったと判断。先の2項に対する違反を認めた上で、2022年シーズンの残りの期間を猶予期間とする2万5,000ユーロ(約346万円)の罰金を科す裁定を下した。

ISCの同項に対する違反で記憶に新しいのは、2021年のF1カタールGPの際に「悪質なマーシャル」発言が物議を醸したレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表だ。

スチュワードは警告処分とする裁定を下し、ホーナーは当該マーシャルに謝罪を申し出るとともに、FIAインターナショナル・スチュワード・プログラムへの参加を申し出た。

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