フェルスタッペン、F1オーストリアGPでのクラッシュの原因は「風」
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レッドブル・リンクで開催されたF1オーストリアGP 2回目のフリー走行で発生したクラッシュについて、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、強風に煽られたためだと説明した。
初日FP2に臨んだフェルスタッペンは、残り1時間を切ったタイミングで最終コーナーでリアを滑らせ、速度を保ったままマシン後方からタイヤウォールへと激突した。リアウイングやサスペンションを中心にマシンは大きく破損。幸いにもフェルスタッペンに大きな怪我はなかった。
Max Verstappen clatters into the barriers at Turn 10 #AustrianGP 🇦🇹 #F1 pic.twitter.com/C76fPeBnL7
— Formula 1 (@F1) June 28, 2019
「その前の段階から、風が本当に厄介だったんだ」とフェルスタッペン。事故の状況について説明した。「おかげで毎周のようにラップが上手くいかなかった。こういう状況だと場所によっては、リアのグリップを失う事になる」
「コーナーに進入した際にリアが滑っていたのがデータ上で確認できる。風のせいで台無しになってしまった」
赤旗中断を経てリスタートを迎えた直後、今度はバルテリ・ボッタスがターン5で挙動を乱してクラッシュ。フロント周りを中心にクルマは無残に壊れ、セッションは再びレッドフラッグとなった。ボッタスもまた、クラッシュの理由は風だと説明している。
「ターン5でリアエンドのグリップを失ったんだ」とボッタス。「完全に予想外だった。体制を立て直そうとしてけど少し遅すぎた。今日の午後は午前より風が強く、ミスによる代償が大きかった」
フェルスタッペンは「今年のクルマは概して風に敏感だ」と語り、説明を続ける。「バルテリも同じようにコントロールを失っていた。残念ながら、こういう状況だとクラッシュが起こる可能性がある。たぶん僕のクルマは一旦全てバラバラに解体された後、新しいパーツに置き換えられる事になると思う」
現代のF1マシンは空力効率が驚異的に高いがゆえ、突風に煽られると一気にダウンフォースを失う傾向にある。
フェルスタッペンはリア側からかなり激しくクラッシュしたため、ギアボックス交換が懸念されるところだが、この日積んでいたのは金曜フリー走行専用のものであったため、レギュレーション違反によるグリッド降格の心配はない。心配なのはパワーユニットだ。
フェルスタッペンは走行13周の9番手に終わったが、その一方でチームメイトのピエール・ガスリーは3番手タイムでセッションを終えた。だが、これを以てレッドブル・ホンダが好調と捉えるのは早計だ。
ガスリーのFP2での自己ベストタイムは、午前のFP1で自身が刻んだ6番手タイムよりも遅い。また、2度の赤旗中断によって走行時間が失われたため、真っ当に予選シミュレーションを終えたチームは見当たらず、タイムシートは序列を反映したものとは言い難い。