ハミルトンが最速もトップ3は拮抗、ホンダ勢はガスリーが絶好調 / F1アメリカGP《FP2》結果とダイジェスト

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を走るレッドブル・ホンダRB15、上空から撮影copyright Red Bull Content Pool

2019年F1世界選手権 第19戦アメリカGP金曜2回目のフリー走行が、テキサス州オースティン現地11月1日15時よりサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが1分33秒232を記録。初日をトップで締め括った。

2番手は、0.301秒遅れでスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール。3番手につけたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンを、1000分14秒差で退けた。トップ3は全て異なるチームが占め、三つ巴戦の様相を呈した。ハミルトンはセクター2でスリップストリームの恩恵を得ており、ラップタイムは純粋なペースを示したものとは言えず、トップ3の差は事実上ないに等しい。

メルセデス勢は、午前のFP1の全てを2020年型のプロトタイプタイヤのテストに充てていたが、FP1では週末の準備に切り替えた。逆転タイトルのわずかな望みに懸けるバルテリ・ボッタスは、チャンピオンシップのライバルであるチームメイトに対し、コンマ8秒という大差で遅れを取り、5番手に甘んじた。

ホンダエンジン勢は、アレックス・アルボンが6番手タイムをマークしたものの、同じRB15を駆るフェルスタッペンにコンマ9秒近く遅れ、7番手につけたトロロッソのピエール・ガスリーに対して、1000分の75秒という僅差での接近を許した。ガスリーはFP1で4番手を記録しており好調を堅持。対照的に、ダニール・クビアトはFP1から目立ったタイムを残せておらず、12番手タイムでクルマを降りた。

セバスチャン・ベッテルは、3番手フェルスタッペンにコンマ3秒遅れ、4番手に留まった。ハードタイヤでのロングランの最中に、ターン14の出口で突如リアが滑りスピンを喫し、砂とグラベルを巻き上げるシーンも見られた。

午前のFP1に引き続き、午後のCOTA上空にも青空が広がり、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は、気温15.6℃、路面24.9℃、湿度22.8%のドライコンディションでスタートした。FP1同様に、来季ピレリタイヤのテストが認められたものの、今季限りでウィリアムズを離れるロバート・クビサを除き、積極的にこれを履くマシンは見られなかった。

FP1同様に、ターン19でのトラックリミットによって、ベッテル、アルボン、ランド・ノリス、ジョージ・ラッセルが各々1度、ルイス・ハミルトンは2度タイムを抹消された。ノリス、アルボン、ハミルトンの3名はいずれも、FP1でも同じように4輪脱輪を取られている。

路面の激しいバンプのために、FP1ではコントロールを失うマシンが多発するも、走行が中止・制限されるようなインシデントはなく、アンダーグリーンが続くセッションとなった。だがFP2では、母国レースを迎えたハースをアクシデントが襲った。

セッション開始から10分が過ぎたところで、ロマン・グロージャンがターン5でクラッシュ。10分近くに渡って赤旗中断となった。幸いにも本人は自力でマシンから降り、無線で無事を報告したが、予防措置としてメディカルセンターに向かった。VF-19はフロントウイング、サスペンション、ノーズにダメージを負った。ハースはケビン・マグヌッセン1台のみでプログラムを行わねばならず、妥協を強いられた。

ミッドフィールド最速を刻んだガスリーに迫ったのは、マクラーレンのカルロス・サインツ。レーシングポイントのランス・ストロールを抑えて8番手タイムを刻んだ。トップ10の最後のポジションを手にしたのは、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィ。キミ・ライコネンは16番手でセッションを終えた。

トロロッソ・ホンダ、レーシングポイントと僅差でコンストラクターズ5位を争うルノーの2台は、ダニール・クビアトをサンドウィッチ。ダニエル・リカルドが11番手、ニコ・ヒュルケンベルグが13番手の位置につけた。ターン9でのコースオフがなければ、リカルドがトップ10に入れ込んでいた可能性は高い。

F1アメリカグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間11月2日(土)27時から、公式予選は同30時からCOTAで開催される。

2019年F1第19戦アメリカGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:33.232 34
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:33.533 +0.301 33
3 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:33.547 +0.315 28
4 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:33.890 +0.658 35
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:34.045 +0.813 34
6 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:34.434 +1.202 32
7 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 1:34.509 +1.277 31
8 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:34.667 +1.435 34
9 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:34.744 +1.512 29
10 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:34.839 +1.607 29
11 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:34.924 +1.692 29
12 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1:34.975 +1.743 36
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:34.988 +1.756 32
14 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:35.025 +1.793 30
15 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:35.109 +1.877 26
16 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:35.387 +2.155 34
17 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:35.442 +2.210 28
18 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:35.789 +2.557 4
19 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:36.749 +3.517 37
20 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 1:37.283 +4.051 33

コンディション

天気晴れ
気温15.6℃
路面温度24.9℃

セッション概要

グランプリ名 F1アメリカGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
設立 2012年
全長 5516m
コーナー数 20
周回方向 反時計回り

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