開始直後の事故、今季6度目DNFのサインツと5位入賞ラッセルの言い分 / F1アメリカGP
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前日の予選でポールポジションを獲得し、先頭からスタートしたカルロス・サインツ(フェラーリ)にとってのF1第19戦アメリカGPは、1周目のターン1であっけなく幕を閉じた。
スタート直後に2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に先行を許したサインツは、ターンインの際に左脇腹をジョージ・ラッセル(メルセデス)に突かれスピンを喫した。
一件についてスチュワードは、責任はすべてラッセルにあると断じ、5秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科す裁定を下した。
接触による水漏れによってリタイヤを余儀なくされたサインツが不満をたぎらせている事は明らかだった。
「多くを語る必要はないと思う」とサインツは語った。「何が起きたのかを正確に知るには映像を見れば良い話だ。それが全てを物語っている」
「ターン1でマックスとバトルしている最中に、バトルに参加していなかったヤツが何処からともなく突然やってきて僕にぶつかった。それでおしまいだ」
「ドライバーのミスはドライバーのミスでしかない。問題なのはこうして代償を払うのが初めてじゃないってことだ」
「今年はシーズンを通して1周目にこういう事が少し多い。1周だけじゃレースをする事も、優勝争いをする事も、マシンから学ぶ事もできやしない。めちゃくちゃ腹立たしいし、本当にガッカリだ」
サインツにとってはオーストラリアGP、エミリア・ロマーニャGP、アゼルバイジャンGP、オーストリアGP、日本GPに続く2戦連続、今季6回目のリタイアだった。
「今年はスピードがあるだけに本当に苛立つ。ツキには見放され、ハプニングには見舞われる。そういう意味では実りのない1年になってしまってる」
一方のラッセルはレースを続行。手負いのマシンで5位チェッカーを受けた。
「まずは彼に謝罪したい。誰もがターン1に向けて突っ込んでいくわけだけど、他の誰かのレースを台無しにするようなことを望んでいるドライバーなんていないんだ」とラッセルは釈明した。
「僕は彼がマックスのアウト側を回るんじゃないかと想定してたんだ。あの時点で既にそのつもりでターンインしていたから、僕に接触を避ける術はなかった」
「会いに行って謝罪したよ」
レースを終えてレーシングスーツを脱いだラッセルは、フェラーリのホスピタリティへと謝罪に向かった。
10月23日(日)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われた2022年F1第19戦アメリカGPの決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンが今季13勝目を上げ、レッドブル・レーシングが9年ぶりのコンストラクターズ選手権制覇を成し遂げた。