惨敗フェラーリ…ベッテル、1周目からアームが破損「ライバルが速すぎた」とルクレール / F1アメリカGP《決勝》

フェラーリSF90をドライブするセバスチャン・ベッテル、2019年F1アメリカGPにてcopyright Ferrari S.p.A.

オースティンでのスクーデリア・フェラーリは、過去数戦の流れを踏まえれば惨敗だったと言って良いだろう。シャルル・ルクレールは辛うじて4位で終えたものの、フリープラクティスでのエンジントラブル以降、旧型PUの使用を余儀なくされ、厳しいレースを強いられた。セバスチャン・ベッテルの方は更に酷かった。2番グリッドを手にしながら、8周目にサスペンションが破損し、リタイアを強いられた。

受難はオープニングラップから始まっていた。二人とも最高の蹴り出しを決められず、各々マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンに対してポジションを一つずつ失った。ベッテルに至っては異常なアンダーステア​に見舞われ、ハミルトンとルクレールにパスされた後は、ランド・ノリスとダニエル・リカルドにポジションを譲ることを強いられた。

その後は一旦持ち直したものの、8周目に右リアサスペンションが壊れリタイアを余儀なくされた。マッティア・ビノット代表は「アッパーアームが故障していた。おそらく1周目から発生していたものだと思うが、詳細な分析が必要だ」と説明した。

ルクレールは、ミディアムタイヤの第一スティントに苦労し、競争力のあるペースで走ることができなかった。20周目に最初のピットストップを行いハードタイヤへと交換。ペースを上げたものの時既に遅し、孤独なレースを強いられた。42周目にはソフトへと交換。1分36秒169を刻んでレースファステストラップを記録し、エキストラポイントを得た。

連続ポールポジションの記録は6で途絶え、トップから52秒遅れでの4位フィニッシュ。マックス・フェルスタッペンやルイス・ハミルトンは、フェラーリが失速したのは、燃料流用規定の解釈が明確にされた結果、不正なトリックが使えなくなったためだと考えているが、マッティア・ビノットは従来と同じようにパワーユニットを走らせたと主張している。

フェラーリ:F1アメリカGP決勝

セバスチャン・ベッテル決勝: DNF, グリッド: 2番手

リタイアしなきゃならずホント残念だよ。良いレースができるって期待してたのにね。オープニングラップでは、とんでもないグリップ不足に見舞われ、かなりの数のマシンを先に行かせなきゃならなかった。

特に右コーナーが顕著だったんだけど、クルマが機能しなくて苦労したよ。ひょっとすると、その時点で既に何か壊れてたのかもね。その7周後に、ターン8のバンプを乗り越えたところでサスペンションが壊れた。その前の周と同じように走っていただけで、何も変わった事はしてないんだけどね。

今日はポディウムに上がるチャンスがあっただけに悔しい。最後になるけど、ルイスにおめでとうを言いたい。素晴らしい功績だ。

シャルル・ルクレール決勝: 4位, グリッド: 4番手

本当にタフなレースだった。特に最初のスティントではフロントタイヤの感触が変で、なかなかグリップが得られなかったんだ。何が起きていたのかを正確に調べなきゃね。

後の2つのスティントは幾らかマシだったけど十分良かったわけじゃなく、今回はライバルの連中が単に速過ぎたんだ。おかげで今日は凄く孤独なレースだった。2台でフィニッシュできず、チームとしても残念な結果になった。

タイトルを獲ったルイス(ハミルトン)を祝福するよ。彼は偉大なチャンピオンだ。


2019年F1第19戦アメリカグランプリ決勝レースでは、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウインを果たしたが、圧倒的なポイント差でランキングをリードするルイス・ハミルトンが2位でフィニッシュし、自身6度目のワールドチャンピオンを獲得した。3位表彰台にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが滑り込んだ。

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