F1イギリスGP:最速タイヤ戦略と残存セット数、理論上最も速いストラテジーは?
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2020年シーズンのトリプルヘッダー第2弾の初戦、第4戦イギリスGPの決勝レースが日本時間8月2日(日)22時10分にブラックアウトを迎える。52周のレースを制するのは誰なのか? 各ドライバーの手持ち残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。
超高速コーナーが連続するシルバーストン・サーキットはタイヤへの負荷が大きい。ピレリは今回、最も硬いレンジのC1(ハード/白)、C2(ミディアム/黄)、C3(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。最も高い耐久性を誇るC1が投入されるのは今季初。C1~C3は昨年のイギリスGPと同一の組み合わせだ。
2019年のレースでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが中古のミディアムで20周を走った後、ハードへと履き替えて残りの32周を走り、1ストップで勝利を収めた。トップ10フィニッシュのタイヤ戦略は1ストップと2ストップで分かれた。
決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。ウェットレースとなればその義務も消滅する。現時点ではウェットの可能性は低い。
決勝に向けての各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。ハードは全員が新品を1セット保持しており、ミディアムに関してはフェラーリの2台、ルイス・ハミルトン、ランス・ストロール以外の全車が1セットの新品を残している。
52周で競われるイギリスGPの理論上最速と考えられる戦略は1ストッパーだ。
ピレリは、ソフトタイヤで18~22周を走った後にハードタイヤに履き替える1ストップ戦略が主流になると予想している。次善策はソフト(16~18周)、ソフト(16~18周)と繋いで最後にミディアムを履く2ストッパー。
ミディアムスタート勢は、21~24周目にピットストップを行い、その後ハードタイヤでチェッカーフラッグを受けるストラテジーが最速だという。上位勢で言うと、メルセデスの2台、マックス・フェルスタッペン、ランス・ストロール、シャルル・ルクレールがミディアムでのスタートとなる。
ソフトとミディアムの1ストップはタイヤのデグラデーションが激しいため、採用するチームはないと見られる。
2020年 F1イギリスグランプリ決勝レースは、日本時間8月2日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。