F1イギリスGPクラッシュゲート疑惑…フェラーリvsメルセデスの罵倒飛び交う場外乱闘は鎮火の方向へ

2018年F1イギリスGPで表彰台に上がり握手するフェラーリのキミ・ライコネンとセバスチャン・ベッテルcopyright Ferrari S.p.A.

イギリスGP決勝レースで発生したキミ・ライコネンとルイス・ハミルトンとの接触事故は、レース終了後にフェラーリとメルセデスのチーム場外乱闘へと発展。ライコネンの妻ミントゥも参戦し、落とし所の見えない不毛な争いへと発展しかかっていたが、ここに来て一気に鎮火の兆しが見えてきた。

シルバーストンで行われた今季10戦目の戦いでは、スタートで出遅れたポールポジションのハミルトンに対してライコネンがターン3でロックオン。イン側からブレーキング勝負を仕掛けたものの、右フロントがロックしハミルトンの右リアと接触した。

ハミルトンはライコネンのためのスペースを残していたとして、スチュワードは事故の責任はライコネンにあると判断。10秒ペナルティーを科した。衝突によってスピンを喫したハミルトンは一気に17番手にまで後退。だが、母国でのレースに特別な感情を抱くハミルトンは、怒涛のオーバーテイクショーを繰り広げ、見事2位でチェッカーを受けた。

レース終了後のコース上ではトップ3インタビューが行われたものの、失望のハミルトンはこれに参加せず早々に控室へ。3位でフィニッシュしたライコネンは、ハミルトンの応援のためにサーキットに駆けつけた数万人のルイスファンを前に「あれは僕のミス。僕が悪かった」と素直に自身の非を認めた。


© F1、オープニングラップで発生したライコネンとハミルトンの接触事故の様子

ライコネンが早々に謝罪を口にしたことで一件落着かと思いきや、怒りの収まらないハミルトンとメルセデスは燃料を投下。ハミルトンは、このクラッシュはフェラーリによる策略では?と仄めかし、チーム代表のトト・ウォルフは「ジェームス・アリソン(メルセデスの最高技術責任者)の言葉を借りれば、あれは”計画的”か”無能”のどちらかだ」と辛辣なコメントを残した。

これに対して、一昨年までアリソンを雇っていたフェラーリのマウリツィオ・アリバベーネ代表が応戦。「恥知らずとはまさに事のことだ。彼はマラネロから大金を得ていた。今は自分の職務を全うしようとしているのかもしれないが、あれはエレガントとは言えない。負け方というものを知るべきだ」とTVインタビューで発言。

「イギリス人はしばしば”紳士”について語りたがるが、まずは彼自身がそうなるべきだ。それに”無能”というのは誰のことだ?キミのことか?ドライバーを経験した事のない者の批判など誰が聞き入れようか」

ライコネンの謝罪虚しく、チーム首脳陣間の応酬合戦に発展したこの争いは、意外な人物の乱入によって総力戦の様相を呈し始めた。ライコネンの妻のミントゥが、自身のInstagramにハミルトンへのメッセージと思われる謎の投稿を行ったのだ。「勝負に負けて幼い女の子のように泣くならバレーでもやってなさいよ」

ここまで炎が高く燃え上がると、当事者であるドライバー達はもとより、フェラーリにとってもメルセデスにとっても何一つメリットはなく、これ以上話が大きくなれば、誰にも止められない程の大火災となる可能性がある。F1の名声まで傷つけかねない危険な域にまで達したこの大火災に対し、いち早く消化を表明したのはハミルトンであった。

ハミルトンは自身のInstagramに「キミは謝ってくれた。僕はそれを受け入れ前に進むよ。あれはレーシングインシデントだった。それ以上のものじゃない。僕らは時々汚い言葉を口にしてしまうけど、そこから学ぶものだ」と投稿。意図的にぶつけた、との自身の考えを撤回した。

これに対してフェラーリは公式Twitterアカウントで「ルイス・ハミルトンの今日のコメントに感謝する。彼はイギリスGPでのスタートの際のエピソードは”レーシングアクシデント”だと言ってくれた」と反応。残るはアリソンとウォルフらメルセデス首脳陣がどう出るかが注目されるが、ハミルトンが謝罪を受け入れた以上、このまま鎮火の方向に収束するものと思われる。

F1イギリスGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了