レッドブル・ホンダ、300戦目の節目のレースを盛大に祝えず「後手後手に回り順位を失った」
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レッドブル・レーシングは、初参戦した2005年のオーストラリアGPから数えて通算300戦目の節目のグランプリを盛大に祝う事ができなかった。15日にイスタンブール・パーク・サーキットで行われたレースでは、ルイス・ハミルトンが今季10勝目を飾り7度目のタイトルを手中に収め、2位にセルジオ・ペレス、3位にセバスチャン・ベッテルが続く結果となった。
予選2番手のフェルスタッペンと同4番手のアルボンは共に、汚れた偶数列に並んでトルコでの58周のレースに挑んだが、蹴り出しで遅れてしまいオープニングラップでポジションを落とす厳しい出だしを強いられた。
ウェットながらも路面上の水が少なくなってきたレース中盤こそコンペティティブなペースを刻んだが一貫性がなく、フェルスタッペンは2度、アルボンは1度、派手にスピンを喫して更に後退。最終的に6位-7位でレースを終えた。
LAP 51/58
Both Raikkonen and Verstappen have synchronised, but separate, spins through Turn 4 🌀#TurkishGP 🇹🇷 #F1 pic.twitter.com/EGI319EZIu
— Formula 1 (@F1) November 15, 2020
レースを振り返ったクリスチャン・ホーナー代表は「週末を通じて好調だと感じていたコンディションにも関わらず、レースは信じられないほどチャレンジングなものとなり、至らなさを感じている」と語った。
「エクストリームウエット・タイヤを履いてグリッドに着いたマックスとアレックスは、ふたりとも蹴り出しの際に大きく滑ってしまい隊列に飲み込まれてしまったが、それでも1周目を終えた時点では4番手と5番手に付けていた」
「最初のピットストップを終えて、マックスは(オーバーカットによって)一気にセブ(ベッテル)を交わして3番手を確保し、セルジオ(ペレス)に接近して攻撃のチャンスを作り出す事に成功した」
「ただしあの段階ではまだDRSが使えずマックスは追い抜きあぐね、いざ仕掛けるとセルジオに近づき過ぎてしまい、ウェイクの影響を受けてスピンを喫してしまった」
「(フラットスポットを抱えたため)その後、新しいインターミディエイトを履かせなければならず、ピットインを余儀なくされたマックスは後手後手に回ってしまい、順位を下げてしまった」
フェルスタッペンはウェット(25周)インター(7周)インター(33周)インター(15周)と繋ぐ3ストップ、対してアルボンはウェット(12周)インター(22周)インター(24周)と繋ぐ2ストップ戦略であった。
「その後は上位2台のレーシングポイントを上回る速さを見せたアレックスが挑んだが、タイヤに問題が出てスピンを喫した事で、計画よりも早めにピットインさせざるを得ず、その後はふたりともポジションを下げる事になってしまった」
「非常に有望に思えていた我々にとっての300回目の節目のレースは6位と7位という残念な結果となってしまったが、祝うべきは実に印象的な形で7度目のワールドタイトルという世界記録に並んだルイス(ハミルトン)だ」
週末を前に期待されたのは、トロフィーとシャンパンを手にメンバー全員が歓喜する300戦目の記念写真だが、実際にカメラのフレームに収まったのはクリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコ、そしてチーム設立時からの古参メンバーであるオーレ・シャックとフィル・ターナーに2人のドライバーを加えた計6名で、アニバーサリーフォトとしてはやや物悲しい画となった。