セルジオ・ペレス、白熱の接近戦でハミルトンを撃退「楽しかった!」唯一 2年連続で表彰台に上がり実力誇示
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F1第16戦トルコGP決勝レースに挑んだレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)との手に汗握るバトルを見事制して3位フィニッシュし、第7戦フランスGP以来、9レースぶりに表彰台に上がった。
タイトルを争うチームメイト、マックス・フェルスタッペンをハミルトンから守る”防衛線”としての役割を期待されたペレスは、34周目のホームストレートで一旦、7度の世界王者に前を許したものの、続くターン1へのブレーキングでポジションを奪い返す巧みなドライビングを見せつけた。
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、この日のペレスを「最高の仕事をしてくれた」との言葉で褒め称えた。
「チェコは今日、マックスと同じようにルイスを相手に激しいレースを戦ってくれた。ホイール・トゥ・ホイールとなり、実際、ルイスに追いやられてピットレーンに押し出された程だった」
「ルイスに交わされた際も、ストレートラインでのドラッグレースで喰らいつき、一歩も引かないバトルを繰り広げた」
ペレスは2020年と2021年の両方でイスタンブールの表彰台に立った唯一のドライバーだった。
31歳のメキシコ人ドライバーはレーシングポイント時代の昨年、同じくウェットとなったここでのレースで2位を手にした。特に難コンディションでのレースクラフトは抜きん出たものがある。
1日を振り返ったペレスは「簡単なレースじゃなかったから、今日のポディウムは僕にとって特別だよ。厳しく消耗させられるレースだったから本当に嬉しい」と語った。
「表彰台に上がったのは久しぶりだ。ここ数戦は手の届く位置にあったけど運がなかったしね」
「スタートは上手くいった。ターン1の入口でフェルナンド(アロンソ)、ピエール(ガスリー)の接触があったと思うけど、あの時は僕を含めて3台でコーナーに入っていったんだ。もう駄目かもって思ったけど、最終的に僕にとっては良い結果になった」
「その後の第1スティントはクルマのフィーリングが悪く、かなり差を付けられてしまったけど、第2スティントは適切なタイミングでプッシュする事が全てだった。これまでの経験を生かしてチームにポディウムを持って帰った」
「ルイスが急激にギャップを詰めてきた時、僕はタイヤにかなり苦しんでいた。良いペースで迫ってきたからパスされるかもって思ったけど、良いバトルを繰り広げて前を守る事ができた」
「ルイスはトップドライバーだから、彼とのレースは楽しかったよ」
「表彰台に上がった時、グランドスタンドにたくさんのメキシコ国旗があるのが見えた。母国から遠く離れたトルコでこういう景色が見れて嬉しかった」
「今回のレースにはたくさんの教訓があったと思う。チームにとって良い結果になったし、次のオースティンが楽しみだよ」
10月10日(日)にイスタンブール・パーク・サーキットで行われた2021年F1第16戦トルコGP決勝レースでは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペン、3位にセルジオ・ペレスと、レッドブル・ホンダがダブル表彰台に上がる結果となった。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台とする次戦アメリカGPは10月23日のフリー走行1で幕を開ける。