フェルスタッペン、早くも白旗気味…ハミルトンを抑え切るのは「かなり難しい」現実を直視
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9日(土)のF1第16戦トルコ公式予選で最前列2番グリッドを手にしたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに笑みはなかった。グリッド争いを終えたランキング2位のオランダ人ドライバーは、後方から迫るルイス・ハミルトンを抑え切るのは「かなり難しい」との認識を示した。
ドライコンディションで行われた初日金曜フリー走行でメルセデスに大差で敗北した状況は2日目も変わらず、フェルスタッペンは予選3番手タイムを刻んだものの、最速をマークしたタイトル争いのライバル、ハミルトンに0.328秒差をつけられてしまった。
ハミルトンは4基目のICE(内燃エンジン)投入で11番グリッドに降格となり、フェルスタッペンは繰り上がりの2番グリッドに付く事になるが、ポールシッターのバルテリ・ボッタスやハミルトンら奇数グリッドに比べて路面のグリップが低い側からレースをスタートしなければならない。
予選を振り返ったフェルスタッペンは「最大の問題は2番手からレースをスタートするって事だ」と眉をしかめた。
「(レースが)ドライであれウェットであれ、アウト側と比べてイン側はグリップが低いから、ひょっとすると僕は既にその点において負けているのかもしれない。理想的とは言えない」
初日の苦戦は昨年と比べて大幅な改善を果たした路面が災いした結果だった。予想以上のグリップにマシンのセットアップが外れてしまい、RB16Bが持つポテンシャルを活かし切れなかった。
本来であれば2日目の3回目のフリー走行で調整の成果を確認して更なる変更を加えたいところであったが、残念ながらウェットコンディションとなってしまったがために、それが叶わぬまま予選本番へと挑む事となった。
マシンバランスについてフェルスタッペンは「確かに今日は少しは良くなったけど、週末を通してバシッと決まった事は一度だってないように思うし、結局望んでいたような状態に仕上げる事が出来なかった」と説明する。
「間違いなく少しは良くなっているんだけどね…でもご覧の通りメルセデスの後ろだし、それは僕らが期待していた結果じゃなかった」
「もちろん、全体的に見ても(メルセデスと比べて)ペースが足りていないから、明日、彼らと張り合うのはかなり難しいと思ってる。確かにルイスはやや厳しい仕事を強いられるわけだけど、予選やロングランでのペースを考えると、彼を後方に留めておくのはかなり難しいと思う」
「もちろん、できる限りの事はやってみるけど、現実的に考える必要もあるし、この状況を無理矢理変える事ができる余地は殆どないように思うんだ」
「とは言え、明日のレースでオーバーテイクするのがどれだけ難しいかを見てみなきゃね。実際にどうなるかは分からないわけだし、ベストを尽くすよ」
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはフェルスタッペンに檄を飛ばす。
「予選3番手のマックスは2番グリッドからスタートする。良いスタートを決めて序盤にボッタスの前に出る事が決定的に重要だ。ルイスはここで今年一番の速さを見せているから、かなり素早く巻き返してくるだろう」
2021年 F1トルコグランプリ決勝レースは、日本時間10月10日(日)21時にスタート。1周5,338mのイスタンブール・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。