フェルスタッペン、2戦連続不運のDNFに肩落とす「スタート直後にパワーを失い失速した」

タイヤ保管棚の前を歩くレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンcopyright Red Bull Content Pool

数戦ぶりにメルセデスとの好勝負を期待していたにも関わらず、F1トスカーナGP決勝レースを不遇のリタイヤという結果で終えたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「スタート直後にパワーを失い失速した」と説明し、「本当に残念としか言いようがない」と肩を落とした。

フェルスタッペンはエンジンモード制限が始まった前戦モンツァをパワーユニット(PU)のトラブルでリタイヤしているが、1週間後のムジェロでも似たような状況(停止状態からの加速)でPUトラブルに見舞われた。

メルセデス勢に続く2列目3番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、上手く蹴り出しを決めて前走のバルテリ・ボッタスに並びかけるも、中速以降は全く速度が伸びず、ホームストレート上で次々にオーバーテイクを許し後退した。

そして、続くターン2に向かう所で発生したロマン・グロージャン(ハース)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、ガスリーのスリーワイドによる接触のアオリを受けてグラベルに押し出され、ガスリー共々、1周を終える事もなくヘルメットを脱いだ。

フェルスタッペンはレコノサンスラップに際して既にPUトラブルを訴えていた。レース前のグリッドではRB16のリアに大量のドライアイスが置かれ、レッドブルのメカニックたちが慌ただしく作業に取り組んだ。フェルスタッペンがPUトラブルを訴えていた事もあり、PUのソフトウェアに関連する問題との情報もあったが、クリスチャン・ホーナー代表はグリッド前の作業はPUとは無関係のものであったと明かした。

レースを終えたフェルスタッペンは、グリッドに着く前のフォーメーションラップの段階から既に問題の徴候があった事を明かした。当初はレコノサンスラップ後にグリッド上で対処が行われていたものと同じ問題かと思われたが、クリスチャン・ホーナー代表はこれを否定。スタート直後の問題はPU関する電気系統の問題だと語った。

ホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターは、トラブルの発生によってムジェロでのレースはホンダF1にとって「厳しい」ものになったとの認識を示すとともに、問題の原因については「既にファクトリーでの分析を開始」しているとして、次戦ロシアGPまでの解決を誓っている。

スタート直後にパワーを失い失速した

マックス・フェルスタッペン決勝: リタイヤ, グリッド: 3番手

凄く良いレースができたであろうだけに本当に残念だよ。上手くスタートを切ってルイスに並びかけたんだけど、そこからクルマが加速しなくなってしまい、パワーを失って失速してしまった。

その結果、ミッドフィルダー達の隊列の中に後退してしまい、後から追突されてしまった。スタート直後に隊列に揉まれてしまうとクラッシュに巻き込まれやすいから、その点は仕方がないかもとも思うけど、そもそもあんな位置にいるべきじゃないんだ。

今日はこれ以上特に言うことはないけど、良い結果が期待できそうであっただけに、またもリタイヤする事になってしまい、チームとしては本当に残念としか言いようがない。ただ、アレックス(アルボン)が表彰台という最高の結果を挙げられたのは良かった。


9月13日(日)にムジェロ・サーキットで行われた2020年F1第9戦トスカーナ・グランプリ決勝レースは、度重なるクラッシュにより2度の赤旗中断を経て、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にバルテリ・ボッタス(メルセデス)、3位にアレックス・アルボン(レッドブル・ホンダ)が続く結果となった。

F1トスカーナGP特集

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