フェラーリ:PUトラブルが奪ったルクレールの圧勝、突風がもたらした”理想とは程遠い”サインツの4位
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スクーデリア・フェラーリにとって5月22日(日)に行われたF1第6戦スペインGPの結果は理想とはかけ離れたものだった。
前日の予選で見事な走りを見せたカルロス・サインツは、母国観衆を前に突風に煽られてスピンを喫し、11番手にまで順位を落とした後、4位にまで巻き返してチェッカーを受けた。
ポールシッターのシャルル・ルクレールは後続に大量リードを築きながらも、パワーユニットのトラブルによってリタイアを余儀なくされた。
チーム代表のマッティア・ビノットは「特にマラネロのチームは今年、パワーユニット開発において素晴らしい仕事をしてきただけに、パワーユニットのトラブルがシャルルの優勝を奪ってしまったことが残念でならない。カルロスは4位で厳しい状況から挽回した。おそらく彼はまだ、F1-75のフィーリングを掴み切れていないのだろうが、粘り強く状況から学ぶだろうし、決して諦めない男だから、きっとすぐにマシンを自分のものにしてくれるだろうと思う」と総括した。
フェラーリ:F1スペインGP決勝
シャルル・ルクレール決勝: DNF, グリッド: 1番手
今年はこれまでのところ、チームは信頼性に関して素晴らしい仕事をしてきた。今週末は終始リードしていたし本当に上手くいっていただけに今回のリタイヤは痛い。
ただ、こういった事は時々起きるものだし、こういう時はポジティブな面に目を向ける事が大切だ。
僕らのペースは予選でもレースでも本当に良かったし、クルマのフィーリングも同じ様に良かった。それにここ数戦の弱点だったタイヤマネジメントも改善された。
それだけに大量ポイントのチャンスを失ったのは残念で仕方がない。でもシーズンはまだ長いし、僕らにポテンシャルがある事は分かってる。
次は僕のホームレースのモナコだ。本当に楽しみにしているし、良いレースができる事を願うよ。
カルロス・サインツ決勝: 4位, グリッド: 3番手
本当に厳しいレースだった。期待にはほど遠かった。ターン4で突風に煽られてコースアウトしてしまい、残念ながらクルマにダメージを負う事になった。
ダウンフォースが失われたために、あちこちでタイヤが滑りまくってしまい本当に辛かった。状況を考えると、巻き返すために全力を尽くして4位にまで戻ってこれたのはさほど悪くはないけど、理想には程遠い。
トップを走っていたのにリタイヤする事になったシャルルは気の毒だった。次のモナコでもっと強くなれるよう、チーム一丸になって取り組んでいくつもりだ。
今日の最大の収穫はグランドスタンドで僕らを応援してくれていた素晴らしいファンだった。ひとりひとりに心から感謝したい。次に繋げてみせる。
5月22日(日)にカタロニア・サーキットで行われた2022年F1第6戦スペイングランプリ決勝レースでは、2番グリッドのマックス・フェルスタッペンが逆転優勝。2位にセルジオ・ペレスが続きレッドブルが今季2度目の1-2フィニッシュを飾った。3位表彰台にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が滑り込んだ。
モンテカルロ市街地コースを舞台とする次戦モナコGPは5月27日のフリー走行1で幕を開ける。