トロ・ロッソ、FP3以降の挽回に自信「タイムシートは我々の本当の実力を反映していない」
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5月11日(金)に行われた第5戦F1スペインGP初日フリー走行を終えて、トロロッソのチーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは、タイムシートはマシン本来の実力を反映したものではないと主張した。
トロロッソ・ホンダのグランプリ初日の順位結果はお世辞にも素晴らしいものとは言えず、ピエール・ガスリーは14番手、ブレンドン・ハートレーに至っては18番手で一日を締め括っている。
表面的には苦戦の表れと思われるリザルトだが、エドルズによれば、記録されたタイムは他車がロングランを実施している最中に行われたものであり、トラフィックによってクリーンな状況での予選シミュレーションが出来なかったのだという。
タイムシートは我々の本当の実力を反映していない
ジョナサン・エドルズチーフ・レースエンジニア
今日は誰にとっても本当に厄介なコンディションだった。ご覧の通り、多くのマシンがコースオフを喫していた。その主たる原因は、気まぐれで埃っぽい風によるものだった。ここはかなり開けた場所にありコーナーも高速だから、ほんの些細な風であっても大きな影響に繋がるんだ。
ブレンドンは午前中、開始から40分程のところでコースオフしてしまった。マシンにダメージはなかったものの、コックピット内に砂利がたくさん入り込んでしまったため、安全を優先する事にした。ブレーキペダルの下に石があったら大変だからね。結果として40分以内にコースに戻せなかったのは残念だよ。
午前のFP1では、セットアップ作業やメカニカルセットアップ及び冬季テストで試したものの改良版アイテムに集中して取り組んだ。ここの路面はカレンダーの中で一番スムーズだから、他のサーキットでは試せないようなセットアップを試せるんだ。
ピエールのFP1はスムーズだったよ。午後のセッションに向けてより多くの理解が得られるように、ひたすらセットアップ作業に取り組んだ。2回目のフリー走行も厄介なコンディションになってしまったね。ターン9でワイドに膨らんだ時にフロアにかなり酷いダメージを負ってしまい、ピエールのマシンに新しいフロアを載せ替えるハメになってしまった。
ブレンドンもFP1で幾らかフロアにダメージがあったんだが、幸いなことにセッション中に修復できた。メカニックたちのお蔭でマシンを素早くコースに戻す事が出来たのは良かったんだが、修復作業やフロア交換のために、スーパーソフトでの予選ランの実施が遅れてしまい、他のマシンがロングランをしている最中にタイムアタックする事になったのが問題だった。
クリーンな状況での予選シミュレーションができなかった事を思えば、タイムシートはマシンの真の実力を表しているとは言えないよ。そうは言っても、まだマシンバランスに100%満足できていないから、明日に向けて今夜はやるべき作業が山積みだよ。
ロングランについては、トラブルのために望んでいた程十分なシミュレーションが出来なかったもののデータは収集できてるし、ソフトタイヤの挙動はかなり良い感じだよ。我々がやるべきことは、全てをまとめ上げ日曜のレースに向けてベストな戦略を練ることだ。
F1スペインGP 3回目のフリー走行は日本時間5月12日(土)19時から、公式予選は同22時からバルセロナのカタロニア・サーキットで行われる。