マグヌッセンへのオレンジボール「必要ないのに今年3回目」とFIAにご立腹のシュタイナー、事故まみれで無得点
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ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表はケビン・マグヌッセンへの今季3回目のオレンジボール・フラッグについて「必要もないのに今年3回目だ」と国際自動車連盟(FIA)にご立腹の様子だ。
F1シンガポールGPはハースF1チームにとってインシデントに溢れたレースとなった。9番グリッドのマグヌッセンは1周目にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と接触してフロントウイングの翼端板に軽くダメージを負った。
レースオフィシャルがオレンジボールを出した事で予定外のピットストップを余儀なくされたマグヌッセンは、8周目にタイヤとノーズセクションの交換を実施。最下位にまで転落した。
ポイント圏外の12位でレースを終えたマグヌッセンは「ほんの僅かにダメージがあったけど、あれは何の問題もなかった」と述べ、オレンジボールを提示したレースコントロールへの不信感を口にした。
「パーツが落ちるわけでもなく、動いてさえいなかったし、クルマに固定されていたから安全面でも何の懸念もなかったのにオレンジボールを受ける事になった。僕に言わせれば不要だ」
「結局、必要もない余計なピットストップを強いられ12位でフィニッシュなんだからガッカリさ」
これについてシュタイナー代表は「ケビンは1周目のインシデントの影響でポジションを丸々失い、またしてもブラック・アンド・オレンジ・フラッグを受ける事になった。必要もないのに今回で今年3回目だ」とマグヌッセンの見解を支持した。
「過去2回に渡ってFIAに対して(不要だという事を)かなり明確にしてきたというのに。まるで彼らは壁に背を向けているようなものだ」
マグヌッセンは第9戦カナダGPおよび第13戦ハンガリーGPで共に、フロントウイングの翼端板に軽くダメージを負い、いずれのケースもオレンジボールが振られた事で予定外のピットストップを強いられている。
なお興味深いことに、今回のシンガポールGPを含めてオレンジボールが出された3つのグランプリでレースディレクターを務めていたのは、いずれもエドゥアルド・フレイタスだ。
一方で、12番手スタートのミック・シューマッハはオープニングラップの混乱を回避してリズムをつかみ、一時は10番手を走行していたものの、終盤にジョージ・ラッセル(メルセデス)と接触して左リアがパンク。こちらも予定外のピットインを余儀なくされ、1周遅れの13位でフィニッシュした。
シュタイナー代表は「ミックはポイント圏内まであと一歩にまで迫っていたのに、ラッセルとの接触によってポイント圏外に追いやられてしまった。ポテンシャルこそ示したものの、ポイントを持ち帰る事ができず残念だ」と付け加えた。
6台がリタイヤを強いられた大波乱の2022年F1第17戦シンガポールGPの決勝レースを制したのはセルジオ・ペレス(レッドブル)。2位にシャルル・ルクレール、3位表彰台にカルロス・サインツとフェラーリ勢が続く結果となった。
鈴鹿サーキットを舞台とする次戦日本GPは10月7日(金)のフリー走行1で幕を開ける。