角田裕毅、問題多発で決勝もDNS「こんな事を続けてはいられない」アルファタウリ、次戦に向けて再発防止へ

走行を終えてヘルメットを脱いだアルファタウリの角田裕毅、2022年3月25日F1サウジアラビアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

予選だけでなく決勝も走る事ができず、F1第2戦サウジアラビアGPはスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅にとって、不運のメカニカルトラブルが立て続けに押し寄せる「本当に悔しい」絶望的な週末となった。

初日は両セッションでトップ10タイムを刻みながらもFP2の最終盤に駆動系にトラブルが発生。2日目に向けて今季2基目となるICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エキゾーストを開封した。

すると今度は予選Q1で「水回りと思しきトラブル」が勃発。その場での修復は叶わずタイムを計測できなかったため、角田裕毅は予選資格を得る事ができなかった。

スチュワードからの出走許可を取り付けて挑んだ決勝では、グリッドに並ぶ前のレコノサンスラップ中に「エンジンを失った。エンジンを失った!」と報告。角田裕毅はランオフエリアにクルマを停め、チームは「ユーキ、終わりだ」と伝えた。

事故により欠場したミック・シューマッハを除く残り18台のマシンのエキゾーストノートが響き渡る中、早々にインタビューに応じる事となった角田裕毅は「パワーユニット周りだと思いますが、正確なことは分かりません。PUではないかもしれません。いずれにせよ分析が必要です。2回立て続けにトラブルが出た事は本当に残念です。こんなことを続けてはいられません」と語った。

実際はどういうトラブルだったのだろうか? テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは現時点での見解として「ドライブラインの問題でユーキはレースをスタートできなかった」と説明。再び駆動系に不具合が出たとの認識を示した。

そして「我々の誰もがフラストレーションを感じているが、それを乗り越え、次戦に向けてこのトラブルの原因を究明して確実に対処できるよう、大量の分析作業に取り組んでいかねばならない」と再発防止を誓った。

フランツ・トスト代表は「スターティング・グリッドにつけないマシンが出てしまうのは何時だって残念な事だ。油圧に問題があったため、ユーキのマシンを停めざるを得なかった。 これから原因を調査しなければならない」と付け加えた。

汗一つかく事ができずに第2戦を終えた角田裕毅は「幾つもの信頼性に関わる問題が出てしまい、僕にとっては本当に悔しい週末になってしまいました。トラブルで予選を走れず、今日もグリッドに着く事ができませんでした」と肩を落とした。

「バーレーンと比較すると僕らのマシンはこのコースは合っていたと思います。特にピエールはQ3に進出していますし、レースでのパフォーマンスも良かったので、今日のクルマのペースはかなり良かったのではないかと思います」

「ミッドフィールドの争いは今後も非常に厳しい戦いが続いていくと思いますので、毎戦でポイントを獲得する事が重要です。それだけに今日は走る事ができず本当に残念です」

「ですが、こういう事は起きうるものですので、次のオーストラリアで強くなって戻ってきたいと思います」


3月27日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2022年F1サウジアラビアGPの決勝では、4番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が逆転の今季初Vを飾り、2位にシャルル・ルクレール、3位にカルロス・サインツと、フェラーリが再びW表彰台に上がる結果となった。

アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦F1オーストラリアGPの決勝は、4月10日(日)日本時間14時にスタートの時を迎える。

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