カルロス・サインツSr、息子のフェラーリ移籍話に「状況の進展は目まぐるしい」
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カルロス・サインツSr.は、息子のフェラーリ移籍話について詳細を語る事を拒んだものの、状況の進展が目まぐるしい事を認め、近い内にセバスチャン・ベッテルの後任人事が決まる事を予想しつつ、息子の背中を押すつもりだと語った。
12日(火)にフェラーリとベッテルの契約交渉が決裂した事が正式に発表されると、スペイン及びイタリアのメディアを中心に、マクラーレンでの2シーズン目を過ごしているカルロス・サインツJr.の起用を伺わせる報道が相次ぎ、一部には48時間以内にアナウンスがあるとも伝えられた。
サインツJr.の父であり、ダカール・ラリー総合優勝3度を誇るスペインの英雄サインツSr.は、この日行われたスペインのテレビ局主催のビデオインタビューの中で「欺く事はしたくないから現時点では何も言えないが、状況が加速していることは明らかだ。そもそもシーズンが開幕するかどうかも確定しておらず、チームは待機状態にある」と述べ、次のように続けた。
「彼が今の状況に満足しているのは事実であり、また、最近物事が大きく動いているのも事実だ。私としては遅かれ早かれ解決に至る事を願っている。この手の話に後2ヶ月も費やしたくはないからね。デリケートな状況だから、これ以上話せない事を許して欲しい」
25歳のスペイン人ドライバーは、自身に新たな挑戦を課すのだろうか? マラネッロはシャルル・ルクレールをチームの大黒柱として位置付けており、これは少なくとも2024年末まで続く。ルクレールを主体とするチーム環境の中に飛び込み、若きモナコ人ドライバー相手にレースを闘うのは簡単なことではない。
25歳という人生のタイミングは、奇しくも父サインツSr.にとっても大きな転機だった。1987年、フォードは彼にキャリア初の世界ラリー選手権(WRC)への出場権を与えた。その3年後、エル・マタドールはWRCチャンピオンに輝いた。サインツSr.の言葉には息子への愛が籠もっている。
「留まるにしろ一歩踏み出すにしろ、人生は続く」とサインツSr.は語る。
「父親としての見立てでは、2019年にそうであったように彼は前進していくのだろうと信じている。これはどのようなスポーツであれ、アスリートが持つべき哲学だと思う。私ができることは、彼の背中を押してやる事だけだ」