規約が変わる?そんなの関係ねぇ!「妥協なきMCL35」に期待寄せるサインツとノリス

カルロス・サインツと談笑するランド・ノリス、マクラーレン2020年型F1マシンMCL35の発表イベントにてcopyright McLaren

2020年シーズンは現行レギュレーション最後の年だ。エキサイティングな新車発表ウィークが始まった一方、チームは既に2021年型F1マシンの開発への取り組みをスタートさせている。

お金や人といったリソースが限られている以上、悪く言えば”去年からの延長線上”とも言える今季より、濃淡はあっても来季のマシン開発に重点を置くのはある種合理的と言える。実際、ルノーのアドバイザーを務めるアラン・プロストは「本当のことを言うと、(20年ではなく)21年(の開発)に集中するつもり。結果的に今年は最悪のシーズンになり得る」とも述べている。


遂に発表されたマクラーレンMCL35

だがカルロス・サインツに言わせれば、それはマクラーレンには当てはまらないようだ。英ウォーキングのチームは13日、待望の新車「MCL35」を本拠地マクラーレン・テクノロジー・センターで発表。サインツはこの新しいマシンの開発について次のように説明した。

「今日は僕らにとって凄く大事な日だ! 冬の間、僕らは本当に熱心にMCL35の開発に取り組んできた。今年は古い規約と新しい規約との間に位置するただのギャップ・イヤー(高校卒業後に、大学入学資格を維持したまま1年間遊学できる制度)だと考える人も多いだろうけど、僕らマクラーレンは去年のアブダビGPのチェッカーの後に”リセットボタン”を押し、クルマのあらゆるディテールの改良に懸命に取り組んできた」

「昨シーズンの躍進ぶりは大きなモチベーションになったけど、それと同時に、中盤での戦いがいかにタイトであるかを強く思い知らされた。トップとの差を縮めたいと思えばこそ、休んでいる暇などない。今年の目標は、自分自身とチームを更に一歩前進させることだ」


ローンチイベントはオンラインでライブ配信された

ランド・ノリスもまた、MCL35の開発に投じられた想いや熱意を強調。3強チームとされるメルセデス、フェラーリ、レッドブル・ホンダとのギャップがどの程度縮まるかに大きな期待を寄せていると語った。

「外観がアップデートされた事もあって、MCL35は最高に良い感じだと思う。ファンも気に入ってくれんじゃないかな」とランド・ノリス。

「デザインチーム、エンジニア、マシンのビルドチーム、そしてカルロスと僕。このクルマにはみんなの努力が注ぎ込まれているんだ。そんな改善のプロセスに関与できて誇らしいし、なんだか特別な気持ちだよ」

かつてのルイス・ハミルトンのように、マクラーレンの秘蔵っ子として昨季F1デビューを果たしたランド・ノリスは、新人ながらも入賞11回、Q3進出14回、決勝最高位6位と堂々たる成績を残した。

「ルーキーシーズンは素晴らしい経験を積めた一年になった」とランド・ノリス。「チームとカルロスから多くを学んだんだ。1年目を終えて、ドライバーとして自信が持ててきたし、シーズンを通してマシンの性能を追求していく中で、エンジニアに対するフィードバック能力も向上させる事ができた」

「今年の目標はまだ設定していないけど、2019年シーズンに獲得したポジション(4位)を守ることが難しいことは分かっている。でも、テストやレースでトップチームと比較するのが楽しみだ」

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