アプト、フォーミュラE第2戦での優勝が幻に…レギュレーション違反で失格。ローゼンクヴィスト繰り上がり勝利

17/18シーズン第2戦香港ePrixを制したダニエル・アプトとフェリックス・ローゼン・クヴィストとエルアルド・モルタラcopyright LAT/Formula E

フォーミュラE第2戦 香港ePrixでトップチェッカーを受けたダニエル・アプト(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)が失格となった事で、第4シーズンのダブルヘッダー2戦目の勝者はフェリックス・ローゼンクヴィスト(マヒンドラ)となった。

12月3日(日)のレースでは、残り2周のところでラップリードしていたエドアルド・モルタラ(ベンチュリ・フォーミュラEチーム)がまさかの単独スピン、2番手を走行していたキャリア4年目アプトが念願のフォーミュラE初勝利を手にしたかに思われた。

ところが、レース後に行われた車検でレギュレーション違反が発覚、アプトの優勝は幻と消えローゼンクヴィストが繰り上がり25ポイントの選手権ポイントを手にした。昨シーズンのベルリンePrix以来となる自身2度目の優勝。

ポールポジションスタートのローゼンクヴィストは、オープニングラップの1コーナーで単独スピンを喫し一時優勝争いから脱落したが、その後マシンのポテンシャルを引き出し2番手まで挽回していた。

問題となったのはホモロゲーション、レースコントロールに提出されたパーツ番号と実際に取り付けられていたパーツ番号とに相違が確認された。これを受けてFIA国際自動車連盟はアプトの優勝を除外することを決定、ローゼンクヴィストの逆転勝利となった。


© LAT/Formula E、アプトの初勝利を喜ぶアウディの面々。だが…

「ダニエルは連日のダブルヘッダーでともにすばらしい成績を収めており、今日の勝利が彼に相応しいのは明らかです」アウディのチーム代表を務めるアラン・マクニッシュにはこう語る。「問題となったのは単純な管理ミスであり、それによって我々が利益を得たわけではありません。この件についてFIAに申し開きしたのは、事実関係を明らかにしたいと考えたからです」

フォーミュラEではレース後にリザルトが覆える事態は珍しくない。過去には最低重量違反のためにセバスチャン・ブエミやルーカス・ディ・グラッシが失格処分を受けている。アウディにとっては今回が3度目。

同レースを放送したJ SPORTSの解説を務めた由良拓也氏(レーシングカーデザイナー)は、アプト優勝を受けて「でも、後日裁定がひっくり返る事がありますから、家に帰るまではまだ分かりませんよ」と冗談交じりに語ったが、結果現実のものとなった。

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了