RB、対立からの和解と更なる団結…角田裕毅を含めた話し合いを明かすリカルド
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ダニエル・リカルド(RB)はバーレーンGPでの後味の悪い結末を受け、チームとして「透明性」のある話し合いの場を持った事を明らかにし、今は角田裕毅ともども、お互いに悪しき感情は一切なく、チームは以前より良い状態になったと語った。
終盤のチームオーダーに腹を立てていた角田裕毅は、チェッカーフラッグが振られた後のインラップでリカルドを2度に渡って煽るように追い抜いた。2回目の追い抜きはあわや接触かと心配されるほどに接近したもので、リカルドは後に「未熟」と非難した。
開幕早々に確執が懸念される状況となったが、チーム代表を務めるローラン・メキーズはレース後、ドライバー達を含めた話し合いの場を設け、事態の早期収拾を図った。
リカルドによるとこれが功を奏したようで、土曜の殺伐とした雰囲気がその日のうちに全て晴れただけでなく、チーム内の結束はより強まったという。
英「AUTOSPORT」によると、第2戦サウジアラビアGPに先立ちリカルドは「レース終盤に起きたことは、そうだね、あまり良いものじゃなかった。でも、2時間を経て僕らがミーティングを終えると、チームは土曜の朝よりも良い状態になったと感じられた」と語った。
「レースでのあの状況はある程度、予想可能なものだった。ドライバーは決してチームオーダーを好まない。だからすぐに反応しないこともある。実際、こういう事が起きるのはこれが初めてじゃないし、僕にとっては全部、かなり明快な事だったと思う」
「僕としては、これについて話し合う事が重要だったと思う。インラップの事についてもね。たとえあの場の一時的なものであったとしても、こういう事がより深刻な結果をもたらす可能性があるって事をハッキリさせるためにね」
「だから僕らは個人として、個人的に、ドアを締めた非公開の場で、本当にオープンに、透明性を持って話し合った。そうするのが僕らにとって正しい事だった。土曜の夜には一件落着って感じで、次のレースに向かった」
昨シーズン中に角田裕毅との間に緊張が走った事はなかったのか?と問われたリカルドは「そうだね、昨年はすごくスムーズだった」と述べ、「昨年って言うと、あたかも僕が今年、問題が起きるだろうって言っている様に見えるけど、確かに先週末はちょっとした事があったね」と続けた。
リカルドはチームメイトとの間でいざこざや誤解が生じる事自体は大きな問題とは考えていない。
「もしも僕らがこれに対処せず、彼が怒ってそのままコースを去っていたなら、それは確かに問題だと言えるだろうけど、実際にはお互い、一緒に椅子に座って話し合おうって言う気持ちが強かったように思う。それが重要だった」とリカルドは語った。
話し合いの最中にどちらか一方が「不当に扱われた」り、「敵意を持たれた」りするような状況は「一切なかった」としてリカルドは、問題が生じた後のチームの対応について「本当に上手く対処した」と評価した。
昨年途中に最高経営責任者(CEO)として加わったピーター・バイエルの下、RBは今季よりフランツ・トストに代わってメキーズがチームの指揮を採る事になった。
「正直に言って、(チームが)どう対処するのか興味があったんだ」とリカルドは語る。
「だって僕たちレースドライバーには頑固なところがあるからね。時には『どうでもいい、このまま立ち去ろう。後は彼らが対処するだろう』というような事もあるし」
「でも、僕らは部屋に連れてこられて、本当に冷静に、そして落ち着いて話し合った。指をさすようなこともなかった。ただ、この件について話し合おうという感じだったんだ」
「だから部屋を出た時、この些細な出来事による二日酔いなんか全くない状態でサウジアラビアに行けると分かっていたんだ。だから良かったよ」
「もちろん、この件について質問されることは分かっていたけど、正直に言えば、土曜の夜以来、それ以上の話はしていないんだ」