レッドブル・ホンダ、ヒュルケンベルグとの接触認める「シートを巡るアプローチがあった」
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2019年シーズンの噂の一つに、ニコ・ヒュルケンベルグがレッドブル・ホンダ入りを画策し、交渉のテーブルについているというものがあったが、実際はどうだったのだろうか?レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはこの程、ヒュルケンベルグ側から接触があった事を認めた。
ルノーは2020年のレギュラードライバーとして、ドイツ出身の中堅ドライバーではなくエステバン・オコンを起用する事を発表。シートを奪われる格好となったヒュルケンベルグは、ロマン・グロージャンのシートを狙ってハースとの交渉をスタートさせたが、アメリカのチームは最終的にグロージャンとの契約延長を選んだ。
アルファロメオへの移籍の可能性も指摘されていたが、ヒンウィルのチームはアントニオ・ジョビナッツィの残留を発表。ヒュルケンベルグは2019年末を以てF1の表舞台から姿を消した。
ピエール・ガスリーが不調に苦しんだために、レッドブル・ホンダのシートは昨年、不透明な状況が続いていた。結局ガスリーは、夏休み明けの第13戦ベルギーGPを前にトロロッソへの降格が言い渡され、以降はその代役としてアレックス・アルボンがRB15のステアリングを握った。ヒュルケンベルグがレッドブルに接触しているとの噂は、6月頃から既に流れていた。
ヘルムート・マルコは独Motorsport-Totalに対して「ヒュルケンベルグ側からのアプローチだった」と語り、接触の事実を認めた。両者はサマーブレイクを利用して交渉を重ねたものの、開かれていたドアは9月にピタリと閉じた。
「当時はアルボンがどのように転向するか不確定であったため、(ヒュルケンベルグに対してドアを)オープンにしていたが、(ガスリーの後任に)アルボンを選んだ後は、ヒュルケンベルグが入り込む余地がないことがハッキリした」
最終的にレッドブルは、外部ドライバーを起用せずにジュニアプログラム出身のお抱えドライバーを昇格させるという原則に則り、来季もアレックス・アルボンをマックス・フェルスタッペンのチームメイトに据える決断を下している。よほどの事がない限り、この傾向は今後も続く事だろう。