レッドブル「RB19」早くも無欠か…1点を除き満足とフェルスタッペン、3連覇に向けF1テストを”有望”発進
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搭載燃料量が30kg違えば1秒の差に繋がるわけで、テスト初日のみを元に判断できる事は限られるものの、勝率77%を誇ったRB18に僅かに手を加えたような印象のレッドブル「RB19」は、控えめに言ってもかなり良い状態に仕上がっているように見える。
他の9チームが午前と午後で交代制を採った一方、レッドブルは2月23日の今季1発目のプレシーズンテストを終日、マックス・フェルスタッペンに託した。RB19は高い信頼性を発揮し、157周もの大量マイレージを稼ぎ出した。
結果としてフェルスタッペンは1分32秒837を刻みトップに立ったものの、タイムシートのみを見れば2番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)との差は僅か1000分の29秒と、かろうじて抑え込んだだけのようにも見える。
だが、アロンソの計測ラップは路面温度が大幅に低下し、グリップ力が上がった夕刻のものであり、対してフェルスタッペンのタイムは遥かに暑い時間帯に記録されたものだった。
オンボード映像を見る限りクルマの挙動はテスト初日のそれとは思えないほどに安定しており、印象的だったのは1ラップペースだけでなく、RB19はロングランにおいてもライバルに対して少なくともコンマ5秒以上の差をつけていた。
そんな無欠と思えるRB19に対してフェルスタッペンは、1点だけ満足できなかった箇所があるという。
クルマを降りた現役F1ワールドチャンピオンは「望んでいたように大量に走り込めたし今日はいい一日だった。ほぼグランプリ3回分だからね」と振り返った。
「それにトラブルもほとんどなく順調で、集中的に色々なことを試せた。暑くて日差しの強い日中も、そうじゃない夕方以降も、1日を通してかなり良い走りができた。先代と比較してクルマがどう進化したのかを確認できて良かったよ」
「タイヤが去年とは違うせいで挙動が少し変わってしまっているけど、それを除けば満足してる」
「たった1日のテストで今シーズンのパフォーマンスを予想するのは難しいけど、兎に角、クルマの調子が良いって事が何よりも重要だ」
初日の出来に手応えを得ているのはフェルスタッペンだけではない。
レースエンジニアリング部門を率いるジャンピエロ・ランビアーゼはこの日の結果を受け「深刻な信頼性トラブルもなく、今日は予定されていたプログラムを完了できたし、2023年シーズンに向けて有望なスタートを切る事ができたと思う」と語った。
「オフシーズンを通しての皆が努力が実を結び、のっけからマシンバランスは良好だったし、新しいプラットフォームや僅かに変更が加えられたタイヤの構造をより理解するために、空力的・機械的なセットアップに関して様々なテストに集中することができた」
「残りの2日間も同じような形で自分たちのことに集中し、万全の態勢で初戦に臨めるよう取り組んでいくつもりだ。今夜は大量のデータ分析が待っている」
「明日はチェコにとってのRB19での初走行となる。楽しみだ。シーズン開幕まで残された走行時間はあと4時間しかないから、マックスには一晩でしっかり回復してもらわなきゃならない」
24日(金)はセルジオ・ペレスが午前を、フェルスタッペンが午後を担当する。
フェルスタッペンは「明日は来週のレースに向けて色んなコンパウンドを試して、他に何を学べるかを確認してみるつもりだ」と付け加えた。
テスト2日目の24日(金)も午前と午後の2回に分けてセッションが行われる。テストの模様はDAZNとフジテレビNEXTが完全ライブ配信・生中継する。